この記事では、モンゴルで日本語教師として働くために必要な情報を解説します。
モンゴルは、実は、日本語教育では成長途上にある国で、今後の需要が期待される国のひとつなんです。
日本への憧れをもつ人も多く、年々学習者が増加しています。
一方で、日本人にとってモンゴルは馴染みのあるようで、あまり知らないことも多い国ではありませんか?
「モンゴルで日本語教師になりたい」という人をあまり聞かないのもそのためかもしれません。
この記事ではこんな疑問にお答えします。
- モンゴルの日本語教育事情はどう?
- モンゴルにおける日本語教師の需要はある?
- モンゴルで日本語教師として働くにはどんな要件を満たせばいい?
- 給料はいくらぐらい?
- モンゴルへの就職ルートは?
- モンゴルってどんな国?
モンゴルの日本語教育事情から、必要な資格要件、給料事情、就職活動の方法、国の概要まで、モンゴルで日本語教師として働くために知っておくべきことを詳しく解説します。
日本語教師としてモンゴルで働くのは簡単ではありませんが、この記事を読んで興味をもったら、ぜひ挑戦してみてください。
- モンゴルで日本語教師として働きたい方
- これから日本語教師としてモンゴルに赴任することが決まっている方
- 海外で働いてみたいと思っている方
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モンゴルの日本語教育事情

モンゴルにおける日本語教育は、1975年モンゴル国立大学文学部に日本語コースが設けられたことに始まります。
民主化・市場経済化の波と共に、1990年には日本語学科へと昇格し、初等・中等教育レベルでも日本語教育が導入されました。
民主化後、観光業や企業設立を目指す学生が増加し、日本語学習の動機も多様化。
地方への普及や多様な学習背景の学生が日本語を学ぶようになりました。
2002年には日本政府支援のもとモンゴル・日本人材開発センターが設立され、日本語教育の中心機関として機能しています。
また、教育方針の変化や日本語教育スタンダードの研究などにより、教育内容の充実が進んでいます。
初等から高等教育に至るまで、日本語教育はモンゴル全土で広がり、日本語教育者のネットワークや教材開発、研修会などが活発に行われています。
特に、技能実習生の増加や特定技能ビザの導入に伴い、就労目的の日本語学習者が増えている傾向にあります。
このように、モンゴルにおける日本語教育は、国際関係や社会的ニーズの変化に伴って進化を続けています。
モンゴルでの日本語教師の需要

日本語教育の歴史は浅いものの、モンゴル全土に日本語学習の素地が広がりつつあるモンゴル。
将来的な日本語教育の発展につながる潜在的な需要が期待されます。
モンゴルの日本語教育の需要について、最新の調査結果から解説します。
モンゴルの日本語学習者数

モンゴルの日本語学習者数は13,334人(国際交流基金「2021年度 海外日本語教育機関調査」)。
2009年には11,604人が日本語を学んでいましたが、2012年には一時的に減少し8,159人になりました。
その後、学習者数は回復し、2015年には9,914人に増加。
2018年には11,755人となり、約10年ぶりに1万人台を突破。
学習者数の増加は続いており、2021年には13,334人、世界第20位です。
この増加は、モンゴル国内での日本との経済的・文化的交流の深化、特に技能実習生の制度や特定技能ビザの導入など、労働市場におけるニーズの高まりに起因していると考えられます。
以下のグラフは、2021年度の国際交流基金による調査結果のうち、教育段階別に割合を示したものです。
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これを見てみると、学校教育だけでなく、学校外の教育機関も含めて、モンゴルではいずれの教育段階でも日本語教育の機会が提供されていることがわかります。
モンゴルの人口は年々増加しているため、今後も日本語教育の需要の高まりが期待できます。
では、次に日本語教師数と日本人教師の割合について見ていきます。
モンゴルの日本語教師数と日本人教師の割合

国際交流基金の調査によると、モンゴルで働く日本語教師は363名(「2021年度 海外日本語教育機関調査」)。
モンゴルにおける日本語教師数は過去数年で増加傾向にあります。
2015年には合計253人の教師がおり、2018年には363人に上昇。
2021年にも教師数は363人と安定しています。
一方で教師数に占める日本人教師の割合が徐々に減少していることがわかります。
大きな要因としては、モンゴル国内の日本語教育の需要が高まり、国をあげてモンゴル人日本語教師の育成に取り組んだことが考えられます。
さらにはコロナ禍によって技能実習生送り出し機関などの日本語教育機関が閉鎖されたり、日本人教師が帰国を余儀なくされたことも一因です。
また、モンゴルではオンライン教育も進んでおり、こうしたことも日本語教師の需要に影響している可能性があります。
モンゴルは東アジア諸国のなかでは、日本と安定的に友好関係にある国のため、今後も日本語教育の需要は伸びていくと期待されます。
コロナ明けの日本人教師の需要がどの程度回復するのか注目していく必要があるでしょう。
モンゴルで日本語教師になるには?

日本人教師がまだまだ少ないモンゴルでどうすれば日本語教師になれるのか?
モンゴルで日本語教師として働くために必要な要件について解説します。
必要な資格・要件は?
モンゴルの日本語教師の求人情報はかなり少ないですが、一般的には日本国内で必要とされる日本語教師資格が必要です。
- 日本語教師養成講座修了
- 大学(大学院)において日本語教師養成課程を主専攻(副専攻)
- 日本語教育能力検定試験に合格
また、学歴については四大卒以上があれば、就労ビザの審査も通過しやすいでしょう。
モンゴルで働くには就労ビザの取得と滞在許可、外国人登録手続きが必要です。
就労ビザ取得には専門家であることが要件となっていることから、同じく日本語教師資格が求められます。
モンゴルの就労ビザの取得には入国前に就労先の雇用主による手続きが必要です。
また、モンゴルを出国する際にも査証が必要など特殊事情もあるため、ビザ関係の手続きは就労先やモンゴルの関係機関によく確認しましょう。
モンゴルの日本語教師の給料・待遇は?

モンゴルにおける日本語教師の収入は、求人が非常に少ないため一概に言えないのが現状です。
モンゴル人の平均的な月収は、500USドル程度のようです。
過去の日本語教師の求人情報では月収200USドルというものもありましたが、モンゴルでは物価が急激に上昇しており平均月収も上がっているため、あまり参考になりません。
しいていえば、「現地で生活できるレベル」の収入は得られると考えてよいでしょう。
物価の上昇は現地の人々でもなかなか苦しいようで、独立起業する人も多いとか。
条件面については現地の最新事情を入手して判断し、就職先は慎重に決めましょう。
モンゴルの日本語教師求人情報の探し方は?
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先述したように、モンゴルの求人は非常に少ないです。
そのなかでも可能性があるのは以下の方法です。
- JICA海外協力隊
- 海外インターンシップ
- 養成スクールの就職支援 または 求人サイト
以下、それぞれご紹介します。
JICA海外協力隊
JICA海外協力隊は年2回(春・秋)募集があります。
しかし、モンゴルの日本語教育に関する求人は毎回あるわけではありません。
派遣先としては、大学や小中学校といった教育機関で、要件として「大卒+日本語教師資格+実務経験」が必要です。
海外インターンシップ
海外インターンシップとは、海外に渡航し現地滞在して働く体験ができるプログラムのことです。
無給と有給があり、有給なら現地で生活できる程度の給料を受け取ることができます。
東南アジアやオセアニア各国と比べると実績は少ないようですが、過去にインターンシッププログラムでモンゴルに行った方もいるようです。
似たような制度でワーキングホリデーがありますが、ワーホリは2国間の協定が必要で、日本はモンゴルと協定を締結していないため、モンゴルへのワーホリ制度は適用できません。
タイミングが合えば、選考のハードルが高いといわれるJICAより参加できる可能性が十分にあり、貴重な経験になるはずです。
興味のある方は、以下の関連記事を読んでみてください。
就職支援・求人サイト
派遣プログラム以外のモンゴルの求人情報は非常に少ないです。
それでも、日本語教師養成スクールのサイトを見ていると、モンゴルへの就職実績も掲載されているため、まずは実績のある養成スクールの就職支援で情報収集する方法が最も可能性が高いでしょう。
あとは自力で求人サイトを閲覧して探すしかありません。
日々こまめに求人サイトをチェックしましょう。
以下の関連記事では、日本語教師向けの求人サイトを紹介しています。
モンゴルってどんな国?

国名 | モンゴル国 |
---|---|
首都 | ウランバートル |
人口 | 約345万人(2022年、モンゴル国家統計局) |
面積 | 156万4,100㎢(日本の約4倍) |
気候 | ステップ気候 |
通貨 | トゥグルク(MNT) ※1USドル=約3,000トゥグルク |
宗教 | チベット仏教ほか |
言語 | モンゴル語(公用語)、カザフ語 |
歴史

モンゴルは、中央アジアに位置する国で、広大な草原、砂漠、丘陵地帯が特徴的です。
紀元前から様々な遊牧民族がこの地を支配してきましたが、12世紀に成立したモンゴル帝国はチンギス・ハーンによって建国され、世界史上最大の陸上帝国となりました。
彼の後継者たちは帝国を拡大し、ヨーロッパからアジアにかけての広範囲に影響を及ぼしました。
しかし、内紛と外部からの圧力により、帝国は次第に分裂。
17世紀には中国清朝の支配下に置かれ、20世紀初頭に中国から独立。
独立後はソ連の影響を受けて社会主義体制を敷いていましたが、1990年の民主化運動により民主化。
現在は民主主義国家として政治体制の改革を進めるとともに、経済面では観光業や鉱業を中心に発展を続けています。
日本との関係においては、政治・経済・文化などさまざまな分野で交流があり、近年はモンゴルから来日した多くの相撲力士が活躍するなど、日本人にとって身近な国になっています。
気候

モンゴルの気候は大陸性で、厳しい寒さと短い暖かい夏が特徴です。
夏(6月から8月頃)の平均気温は20℃前後で、比較的過ごしやすい気候です。
しかし、日差しが強く、紫外線対策が必要です。
冬(11月から3月頃)は非常に冷え込み平均気温は-20℃前後で、日本よりも寒さが厳しいのが特徴です。
特に、1月から2月頃は、気温が-30℃を下回ることも珍しくありません。
また、風が強く吹くことも多いので、防寒対策をしっかりと行う必要があります。
春には砂嵐が起こりやすく、年間を通して降水量が少なく、乾燥した日が続きます。
通貨

モンゴルの通貨は、トゥグルク(MNK)。
日本では「トグログ」と呼ばれる場合もあります。
レートは、1USドル=約3,000トゥグルク。
しかし、モンゴル・トゥグルクはしばらく下落傾向が続いており、インフレ率も高い状況です。
このため、物価は上昇しており、貨幣価値も頻繁に変動し不安定な状況です。
トゥグルクは紙幣と硬貨がありますが、硬貨はほとんど流通しておらず、基本的には紙幣のみの取引になります。
公用語

モンゴルの公用語はモンゴル語です。
モンゴル語は、アルタイ語族に属する言語で、中国の内モンゴル自治区やロシアのブリヤート共和国など、モンゴル民族が居住する地域でも話されています。
モンゴル語には多くの方言がありますが、公式には多数は民族であるハルハ族の言語「ハルハ方言」が標準とされています。
文字はロシア語などのスラヴ系言語で使用されるキリル文字が使われています。
ごく一部の地域では伝統的なモンゴル文字を使用している場合もあるようです。
ただ、政府は将来的に公用の文字をモンゴル文字に変更する方針を打ち出しています。
語順は「主語+目的語+動詞」の膠着語で日本語と似た特徴があるため、文法的には馴染みやすいかもしれません。
まとめ

以上、モンゴルで日本語教師として働くために必要な情報を解説しました。
- モンゴルの日本語学習者は増加傾向で需要が高まっている。
- 日本人教師の割合は依然低く、今後の需要拡大に期待
- 日本語教師に求められる要件は「大卒+日本語教師資格」が基本
- 給与は現地での生活に困らない程度はもらえそう
- 求人情報は極めて少ないが、全くないわけではない
- 求人を探すには、養成スクールの就職支援とあわせて、JICA・インターン情報・求人サイトをこまめにチェック
モンゴルで日本語教師になるにはまず、日本語教師の資格要件を満たす必要があります。
日本語教師としての専門知識を身につけるとともに実践力を鍛えることができる日本語教師養成講座を受講することをおすすめします。
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