この記事では、アルゼンチンで日本語教師になるために必要な情報を解説します。
アルゼンチンは他の南米諸国と異なり、ヨーロッパの雰囲気が色濃く残る雰囲気が魅力の国です。
また、アルゼンチンタンゴやサッカー人気など、ラテンアメリカならではの熱狂的な面も持っています。
そんなアルゼンチンでは昔から多くの日系人が住み、現在は非日系の人々も日本に興味を持ち、日本語を学んでいます。
この記事では、「アルゼンチンで日本語教師をやってみたい」「スペイン語を使って海外で働きたい」という方に向けて、こんな疑問にお答えします。
- アルゼンチンの日本語教育の需要はどのくらい?
- アルゼンチンで日本語教師になるにはどんな方法がある?
- 求人の状況・内容・探し方は?
- アルゼンチンってどんな国?
アルゼンチンの日本語教育事情、必要な資格要件、就職活動の方法、アルゼンチンの基本情報まで、アルゼンチンで日本語教師として働くために知っておくべきことを詳しく解説します。
興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
- アルゼンチンで日本語教師として働きたい方
- これから日本語教師としてアルゼンチンに赴任することが決まっている方
- スペイン語能力を活かして海外で働いてみたいと思っている方
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アルゼンチンの日本語教育事情
アルゼンチンにおける日本語教育は、主に日系社会に根ざして発展してきました。
戦前から日本人移民によって設立された日本語学校は、2世以降の世代に日本語と文化を伝える目的で始まりました。
しかし、時代と共に家庭での日本語使用が減少し、日系人の間での日本語学習者も減少傾向に。
近年では、日本文化への世界的な関心の高まりやインターネットの普及により、非日系の若者を中心に日本語学習者が増加しています。
アルゼンチンの大学や語学センターでは日本語講座が設置され、日本語教育は「継承語教育」から「外国語としての日本語教育」へと移行しています。
日本語を学ぶ動機は多岐にわたり、留学や就職、趣味や自己啓発など様々です。
また、日本の武道を通じて日本語を学ぶ人もいます。
このようにアルゼンチンでは、日本語教育が日系社会だけでなく、より広い範囲で受け入れられ、普及している状況です。
最新の調査(2021年度)の教育段階ごとの学習者数・教師数内訳は以下のとおりです。
アルゼンチンではほとんどの学習者がが民間日本語教育機関で学んでいます。
民間の教育機関としては、日系団体が運営する日本語学校が中心です。
また、大学や語学学校でも、日本語講座を開設するところが増えています。
アルゼンチンでの日本語教師の需要
ここでは、国際交流基金による調査結果をもとに、アルゼンチンにおける日本語教育の需要について、近年の動向を解説していきます。
アルゼンチンの日本語学習者数
アルゼンチンの日本語学習者数は4,486人(国際交流基金「2021年度 海外日本語教育機関調査」)。
南米ではブラジルに次いで2番目に多い学習者数です。
最新の調査では減少に転じていますが、2018年度調査の段階では学習者数が急増しました。
これは、学校教育機関以外の日本語学校等が増えたことによるものです。
コロナの影響で閉鎖を余儀なくされた学校があるものの、今後の回復が期待できます。
では、次に日本語教師の状況について見ていきます。
アルゼンチンの日本語教師数と日本人教師の割合
国際交流基金の調査によると、アルゼンチンで働く日本語教師は252名(「2021年度 海外日本語教育機関調査」)。
学習者が急増した2018年度調査時点では教師数が追い付いていない状況でしたが、以降は学習者数が減少しても教師数は伸びています。
ただ、コロナの影響からかネイティブの日本人教師の人数はそれほど変わっていません。
日本人教師について教育現場ごとの現状を把握するため、教育段階別の現地人教師と日本人教師の数を以下の表にまとめました。
教育段階 | 現地人教師 | 日本人教師 |
---|---|---|
初等教育 | 43人 | 6人 |
中等教育 | 43人 | 6人 |
高等教育 | 49人 | 8人 |
学校教育以外 | 192人 | 56人 |
日本人教師は学校教育以外の機関で活躍しているのがわかりますね。
では、どの程度需要・求人があるのか?
次に解説していきます。
アルゼンチンで日本語教師になるには?
アルゼンチンにおける日本人教師の活躍の場はもっぱら日本語学校です。
では、現地の日本語学校の日本語教師になるにはどういうルートがあるのでしょうか?
主なルートは以下の3つです。
- JICA海外協力隊に参加する
- 日本語学校の日本語教師になる
- インターン / ワーキングホリデーに参加
それぞれの方法について解説していきます。
1 JICA海外協力隊
アルゼンチンの日本語教育に関する案件は毎回5件程度あります。
JICA海外協力隊は、独立行政法人国際協力機構(JICA)が運営する国際貢献プログラム。
途上国の開発支援と国際理解促進を目的として、途上国からの要請に基づき専門知識・技術を持つ人が隊員として原則2年間派遣されます。
活動分野は、農林水産、保健衛生、教育文化、スポーツ、計画・行政など多岐にわたり、日本語教育も主要な分野のひとつです。
- 途上国の人々の生活向上・目標(夢)の実現に貢献できる
- 自身の技術を磨くとともに、経験を積むことができる
- 長期の海外生活が体験でき、語学力を身につけることができる
- 現地での生活に必要な生活費や住居などの保証がある
- 不測の事態やいざという時のサポート体制がある
募集は原則として年2回(春・秋)。
アルゼンチンの日本語教育に関する派遣先は主に日系の日本語学校です。
主な応募要件はおおむね以下のとおりです。
- 日本語教師資格(養成講座・大学で日本語教育専攻、検定試験合格のいずれか)
- 実務経験(3年以上)
- 語学力(最低限必要な意思疎通ができるレベル)
応募要件は募集案件によって異なりますが、アルゼンチンの場合、同僚の現地人教師を指導する役割もあるため、実務経験も必要です。
また、子どもを対象にすることもあるため、学校での勤務経験があると有利なケースがあります。
2 日本語学校の日本語教師
アルゼンチンには日系団体による日本語学校が各都市にあります。
ブエノスアイレスやコルドバなどの大都市なら複数校あるでしょう。
ただし、募集があったとしても、雇用条件としては非常勤やコマ単位での採用が多く、給料も安いため、副業程度にしかなりません。
すでに就労可能なビザを持っている現地の在留邦人や日系人を応募対象としているケースがほとんどなのです。
このため、これからアルゼンチンへの渡航を希望するなら、後述するワーキングホリデー制度の活用をおすすめします。
アルゼンチンの日本語学校等で働くには、単に日本語のネイティブというだけでもよい場合もありますが、基本的には以下のいずれかの日本語教師資格があると有利です。
- 日本語教師養成講座420時間修了
- 大学(大学院)において日本語教師養成課程を主専攻(副専攻)
- 日本語教育能力検定試験に合格
求人サイトに掲載される案件は少ないため、こまめにチェックして地道に探す必要があります。
資格未取得者の方は、日本語教師養成講座を受講しながら、スクールの就職サポートを活用すると求人サイトにない情報が得られるかもしれません。
以下の関連記事では、日本語教師向けの求人サイトを紹介していますので、参考にお読みください。
3 インターンシップ / ワーキングホリデー
アルゼンチンは日本とワーキングホリデー制度に関する協定を結んでいます。
ワーキングホリデービザを取得してアルゼンチンに長期滞在し、日本語教師アシスタントなどのアルバイト先を見つけて活動するか、ボランティアで活動する方法が考えられます。
ただし、ワーキングホリデー制度は年齢が30歳までである必要があります。
ワーキングホリデー制度で現地の日本語学校の求人を探す場合は、基本的には自分で現地の求人情報を探すことになりますが、ワーホリエージェントの就職サポートでアドバイスを受けることも可能です。
以下の関連記事では、海外インターンシッププログラムやワーキングホリデーを取り扱っているエージェントをご紹介しています。
アルゼンチンってどんな国?
国名 | アルゼンチン共和国 |
---|---|
首都 | ブエノスアイレス |
人口 | 4,623万人(2022年、アルゼンチン国家統計センサス局) |
面積 | 2,791,810㎢(日本の約7.5倍) |
気候 | 北部:熱帯 中部:亜熱帯 南部:温帯 |
通貨 | ブラジルレアル(BRL) ※1レアル=約30円 |
宗教 | キリスト教(カトリック)ほか |
言語 | スペイン語 |
アルゼンチンは、南米に位置する共和国で、南米大陸ではブラジルに次ぐ2番目の広さを誇ります。
アルゼンチンは、豊かな自然と多様な文化が魅力の国です。
世界遺産に登録されているイグアスの滝やパンパの草原、アンデス山脈など、雄大な自然が広がっています。
また、首都ブエノスアイレスは、ヨーロッパ風の街並みが残る美しい都市です。
アルゼンチンの経済は、農業、牧畜、鉱業、製造業などが中心。
タンゴ発祥地としても知られ、サッカーは国民的スポーツで強豪国の一員となっています。
歴史
アルゼンチンの歴史は先住民の時代から始まり、16世紀にスペインによる植民地化が進みました。
1816年に独立を宣言し、19世紀後半には移民の流入により経済が発展。
20世紀には政治的不安定さが目立ち、軍事政権と民主政権が交互に政権を担いました。
1982年にイギリスとの間でマルビナス諸島の領有を巡り、勃発したフォークランド紛争は国民に大きな衝撃を与え、結果イギリスに敗北。
その後イギリスとは国交を回復しました。
経済面では、1990年代の自由市場経済政策から2000年代初頭の経済危機を経て、農業を中心に徐々に回復しています。
気候
アルゼンチンは国土が広いため、気候は地域によって異なります。
北部は亜熱帯気候で、暑く湿度が高い夏と温暖な冬が特徴。
首都ブエノスアイレスが位置する中央のパンパ地帯は温帯気候で、四季がはっきりしており、夏は暑く冬は涼しいです。
アンデス山脈の西部には寒冷な山岳気候で、高地では氷雪に覆われることもあります。
南部のパタゴニア地方は乾燥し、夏でも涼しく、冬は寒冷です。
また、南極に近いフエゴ島地方は亜寒帯気候で、年間を通じて涼しい天候が続きます。
通貨
アルゼンチンの通貨はアルゼンチン・ペソ(ARS)です。
レートは1ペソ=約0.18円。
アルゼンチンでは、近年キャッシュレス決済の普及が進んでおり、政府もこれを推進しています。
一方、アルゼンチンの通貨事情はインフレ率の高さが課題となっており、ペソの価値が下落しています。
ペソの下落は国民の生活にも大きな影響を与えており、物価の上昇で家計の負担が増大し、貧困や格差が拡大。
また、インフレ率の不透明性から、投資や経済活動が停滞するリスクも懸念されています。
アルゼンチン政府は、インフレ率の抑制に向けて、利上げや財政再建などの政策を実施しています。
しかし、インフレ率の長期化が懸念されており、アルゼンチンの通貨事情は依然として不安定な状況にあります。
公用語
アルゼンチンの公用語は、スペイン語です。
アルゼンチンのスペイン語は、他のスペイン語圏の国々と比べて独特な特徴があります。
例えば、アルゼンチンのスペイン語では、アクセントや発音、語彙などが異なります。
また、アルゼンチン独自のスラングや俗語も存在します。
まとめ
以上、アルゼンチンで日本語教師として働くために必要な情報を解説しました。
- アルゼンチンの日本語学習者数は南米で2番目に多い
- アルゼンチンで日本語教師になるには、JICA海外協力隊派遣が最も確実な方法
- 日本語学校の求人は在留邦人対象が多く、給料も安い
- 求人数は少ないため、求人サイトをこまめにチェックする
- ワーキングホリデー制度を活用して渡航することも考えて
アルゼンチンで日本語教師になるには、日本語教師資格があると有利です。
日本語教師としての専門知識を身につけるとともに実践力を鍛えることができる日本語教師養成講座を受講することをおすすめします。
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