この記事では、香港で日本語教師になるために必要な情報を解説します。
香港といえば、近代的なビルが立ち並び、日本人にとって馴染みのある人気の観光地です。
香港では日本語を学ぶ人が多く、日本語教師として働くのにとても魅力的なエリアです。
そんな香港で働いてみたいと思いませんか?
でも、香港は東京都の約半分の面積しかない小さな島・・・
日本語教師として働ける可能性はどの程度あるのでしょうか?
この記事ではこんな疑問にお答えします。
- 香港の日本語教育の需要はどのくらい? 今後の展望は?
- 日本人教師が多いのはどんな現場?
- 香港で日本語教師になるにはどんな資格が必要?
- 就労ビザの取得要件は?
- 給料はいくらぐらい?
- 就職活動にはどんな方法がある?
- 香港ってどんなところ?
香港の日本語教育事情、必要な資格要件、給料事情、就職活動の方法、香港の基本情報まで、香港で日本語教師として働くために知っておくべきことを詳しく解説します。
興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
- 香港で日本語教師として働きたい方
- これから日本語教師として香港に赴任することが決まっている方
- 海外で働いてみたいと思っている方
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香港の日本語教育事情
香港における日本語教育は、1930年代に始まったとされています。
第二次世界大戦中は、日本軍占領下で日本語教育が行われましたが、戦後は日本への反感から衰退しました。
1950年代後半から、民間の日本語教育が本格化し、1960年代には大学でも日本語教育が開始。
1997年の中国への返還を控えた1990年代には、日本語学習者の減少が見られましたが、その後は増加傾向にあります。
日本語学習者が増加傾向にある理由としては、日本のアニメ・マンガや食文化の影響、日本との経済・ビジネス関係の拡大、日本語能力試験の普及などが挙げられます。
次に、近年の香港における日本語教育の需要について見ていきます。
香港での日本語教育の需要
近年増加傾向にある日本語学習の需要ですが、一体どこに需要があるのか・・・
香港における日本語教育の需要について、最新の調査結果から解説します。
香港の日本語学習者数
香港の日本語学習者数は27,665人(国際交流基金「2021年度 海外日本語教育機関調査」)。
世界では14番目の多さです。
近年の推移を見ると、2010年代に入り一旦は減少した学習者数が、再び増加傾向に転じ、3万人に届く勢いになっています。
特に若者の日本への関心は非常に高く、日本のアニメ・マンガなどのポップカルチャーに興味を持つ人が多いようです。
また、海外旅行先として台湾と並んで日本が人気となっているうえ、日本と香港はワーキングホリデーの2国間協定を結んでいるため、ワーホリで気軽に日本に滞在できることも、日本語学習者の増加の一因と考えられます。
香港の日本語教師数と日本人教師の割合
次に、香港で働く日本語教師の状況について考察します。
国際交流基金の調査によると、香港で働く日本語教師は625名(「2021年度 海外日本語教育機関調査」)。
学習者数の増加に伴って、教師数も増加傾向です。
そのうち、ネイティブの日本人教師は200名強。
日本人教師の割合は4割前後で近年はほぼ横ばいで推移しています。
コロナの影響により、2021年度調査の段階では減少していますが、コロナ後の回復が期待されます。
日本語教師の需要はどこにある?
増加傾向にある香港の日本語教育需要ですが、どの層にどの程度の需要があるのか、考察してみます。
国際交流基金による2021年度の調査から、学習者と教師の数について教育段階別の割合を上表にまとめました。
見てすぐにわかるとおり、民間日本語学校で学ぶ「その他」の学習者が全体の6割以上、教師数も同様に全体の7割近くを占めます。
学習者が日本語学ぶ主な目的は「日本文化への興味」や「日本語そのものへの興味」のため、学校教育以外の現場での教育機会が圧倒的に多くなっています。
また、日本人教師は177名が民間の日本語教育機関で日本語を教えており、次いで大学が33名となっています。
香港では小さいころから日本のアニメやマンガに触れており、日本に対する親近感や日本語への興味を持つ若い世代が多いことから、今後も学校教育以外の現場が日本人教師の主要なフィールドになるでしょう。
香港で日本語教師になるには?
将来的にも日本人教師の活躍が期待できる香港ですが、香港で日本語教師になるためにはどうすればよいのでしょうか?
まずは、香港で日本語教師になるための資格・要件について見ていきます。
香港で働くための主な要件は以下のとおりです。
香港の主な日本語教師勤務要件 | |
---|---|
学歴要件 | 大卒 |
日本語教師 資格 | ・日本語教師養成講座修了 ・大学の日本語教師養成課程を主専攻(副専攻)履修・卒業 ・日本語教育能力検定試験合格 |
資格・要件 | その他・語学力(英語、中国語) ・実務経験 |
(月収) | 給与目安23~41万円程度 |
ここでは、香港で日本語教師として働くために必要な就労ビザの取得要件と日本語教師資格について解説します。
就労ビザ
日本人が香港に在留し就労するには、就労ビザの取得が必要です。
香港は中国の「一国二制度」のもと、香港特別行政区として独自のビザの発給を行っているため、中国ビザではなく香港のビザを取得する必要があります。
就労ビザを取得するには、香港政府が定める一般就業政策(GEP)にある以下の基準を満たす必要があります。
- 深刻な犯罪歴、香港への入国拒否(安全上の理由)の履歴がないこと。
- 大学卒業以上、もしくは優れた技術資格、専門能力、経験や実績があること。
- 雇用先で過去の経歴が活かせること。香港人では代わりが見つけにくい仕事であること。
- 申請者の報酬(給与や福利厚生費等)が専門職の水準を満たしていること。
この基準を日本語教師に置き換えた場合、おおむね以下の要件を満たせば基本基準をクリアできると考えられます。
- 四年制大学の学歴があること
- 日本語教師資格を所持していること(養成講座修了、大学での日本語教育主専攻・副専攻、日本語教育能力検定試験合格)
- 香港の日本語教育機関への就職が決定していること
ただし、これはあくまで就労ビザ審査における基本的な基準のため、上記を満たしていても審査が通るとは限りません。
就労ビザの取得はかなり時間と手間のかかる手続きになるため、少しでもスムーズに進めるために、就労先に詳細を確認しながら計画的に進めていきましょう。
必要な日本語教師資格・経験
香港における日本語教師の応募要件は、多くの求人では日本国内の日本語学校等で必要な要件と同等の資格が必要とされています。
- 日本語教師養成講座420時間修了
- 大学(大学院)において日本語教師養成課程を主専攻(副専攻)
- 日本語教育能力検定試験に合格
また、大学卒以上の学歴を求められるケースも多く、大学で教える場合は修士以上の学歴が必要なのが基本です。
このほか、香港ではビジネスの場面では、英語でコミュニケーションをとることもあるため、英語力があると歓迎されるでしょう。
もちろん、中国語のスキルも活かせます。
香港における日本語教師の給料・待遇
香港における日本語教師の給料は、月収13,000~23,000HK$程度です。
日本円に換算すると、234,000~414,000円。
日本語教師の給料としては高めの印象ですね。
しかし、香港では数年前と比べると物価が上昇しているうえ、香港ドルのレートも上がっているため、この金額でも香港の新卒初任給から平均給与と同程度です。
物価に関しては品目によって日本より高いものと低いものがあるため、うまくやりくりすればそれなりに余裕のある生活が送れるかもしれません。
ただ、香港は面積が狭いことからも、住居にかかる家賃が日本よりも高いため注意する必要があります。
求人情報を見る際には住居提供や住宅手当の有無について、特に確認したほうがよいです。
待遇面では基本給のほか、賞与支給・有給休暇付与・残業代・医療保険・渡航費用支給などがあるため、求人情報をよくチェックしましょう。
香港の日本語教師求人情報の探し方
香港の日本語教師の求人は豊富とまではいきませんが、随時あります。
就職活動の方法としては、求人サイトで探すのがメインになります。
また、養成講座に通っている場合や修了生は、養成スクールの求人情報や就職サポートを活用すれば、それなりにいい求人が見つかるでしょう。
さらに、養成スクールの就職サポートを活用してOBの話を聞いたり、SNSで求人元の情報を調べてみるなど、できるだけ情報収集をしていけば、自分に合った就労先がきっと見つかるでしょう。
以下の関連記事では、日本語教師向けの求人サイトを紹介しており、香港の求人も掲載されています。
ぜひ参考にしてください。
このほか、ワーキングホリデーに参加する方法もあります。
日本と香港はワーキングホリデーの二国間協定を結んでおり、両国間で活発に交流が行われています。
海外で働くことに不安があったり、香港で日本語教師の体験をしてみたいといった場合には、ワーホリのほうが気軽に参加できるのでおすすめです。
ただし、ワーキングホリデー制度は年齢が30歳までである必要があります。
以下の関連記事では、海外インターンシップやワーキングホリデーについて解説しています。
また、おすすめのエージェントもご紹介していますので、興味があったら資料請求をしたり、無料説明会に参加してみるのもよいでしょう。
香港ってどんなところ?
地域名 | 香港 |
---|---|
人口 | 733万人(2022年末、香港政府統計処) |
面積 | 1,114.4㎢ |
気候 | 亜熱帯性気候 |
通貨 | 香港ドル(HKD) ※1ドル=約18円 |
宗教 | 仏教、道教、キリスト教など |
言語 | 中国語(広東語)、英語 |
歴史
香港は、中国南部の沿岸に位置する国際的な金融と商業の中心地です。
香港は19世紀には清朝の支配下にありましたが、1840年から始まったアヘン戦争の結果、1842年の南京条約によりイギリスの植民地となりました。
その後、香港は約150年間イギリス統治下にありました。
イギリス統治下の香港は、自由貿易の港として発展し、アジアの金融・貿易の中心地となりました。
また、民主主義の制度も導入され、中国本土とは一線を画した自治権を持っていました。
このことから、香港は中国と西洋の文化が融合した独特の文化を有し、自由と民主主義を重んじる価値観が人々に根付いています。
1997年の中国返還後は「一国二制度」のもと、香港の高度な自治は維持されることになりました。
しかし、近年は中国政府の干渉が強まっており、香港の民主主義や人権が脅かされています。
気候
香港の気候は亜熱帯気候で四季があります。
1年を通して比較的穏やかですが、夏には高温多湿となり、冬は比較的涼しい日が続きます。
また、台風シーズンには強風や豪雨に注意が必要です。
春(3月から5月)は温暖で湿度が徐々に高くなります。時折、霧が発生することもあります。
夏(6月から8月)は非常に暑く湿度が高いです。
平均気温は約28°C程度で、時には30°Cを超える日もあります。
この時期は台風の影響を受けやすく、時々強い雨が降ります。
秋(9月から11月)は比較的涼しく、乾燥して快適な気候です。
台風のシーズンも終わり、過ごしやすい日が続きます。
冬(12月から2月)は乾燥して涼しく、最低気温は約15°C程度です。
香港の冬は比較的穏やかで、雪が降ることはほとんどありません。
通貨
香港の通貨は、香港ドル(HKD)です。
レートは1ドル=約18円。
香港ドルは、香港特別行政区の法定通貨であり、国際的にも流通している香港で唯一の合法通貨です。
中国元も一部の店舗では使用できますが、一般的ではありません。
現金(香港ドル)のほか、クレジットカードが広く普及しており、公共交通機関やレストラン、ホテルなどでも利用できます。
また、香港では、交通系ICカードの「八達通(Octopas Card)」が広く普及しています。
八達通は、香港の公共交通機関や、コンビニエンスストア、スーパーマーケットなど、多くのお店や施設で利用でき、外国人でも所持することができます。
公用語
香港の公用語は、中国語(広東語)と英語の2つです。
これは、香港が長年イギリスの植民地だった歴史と、1997年に中国に返還された後も続く「一国二制度」の影響からくるものです。
広東語は香港で最も広く話される言語であり、日常生活や地元メディアで主に使用されます。
香港の中国語は主に広東語ですが、文字については公的な文書では簡体字ではなく、伝統的な繁体字が使用されています。
英語はビジネス、政府、法律、教育などの公式な場面で広く使用されています。
香港の学校では、広東語と英語両方の言語教育が導入されており、多くの学校で英語教育が重視されているのが実情です。
多くの香港人は流暢な英語を話し、英語は公的なコミュニケーションや国際的な取引で特に重要とされています。
このほか、中国本土からの移民の増加に伴い、普通話(標準中国語)の使用も増えているうえ、少数民族や外国人コミュニティによって、他の多様な言語が話されています。
香港の言語事情は、歴史・多文化・国際化などの影響により、広東語と英語が共存しています。
また、世界的なビジネスハブとしての役割から、英語の重要性は高く、多くの住民が両言語を流暢に話します。
まとめ
以上、香港で日本語教師として働くために必要な情報を解説しました。
- 香港における日本語教育の需要は増加傾向
- 日本人教師の活躍の場は日本語学校などの民間教育機関がメイン
- 日本語教師に求められる要件は「大卒+日本語教師資格」が基本
- 給与は月収23~41万円程度だが、近年物価が上昇している
- 求人情報は比較的あるため、求人サイトやスクールの就職サポートを活用しよう
- ワーキングホリデー制度を活用する方法もある
香港で日本語教師になるにはまず、日本語教師の資格要件を満たす必要があります。
日本語教師としての専門知識を身につけるとともに実践力を鍛えることができる日本語教師養成講座を受講することをおすすめします。
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