この記事では、スペインで日本語教師になるために必要な情報を解説します。
スペインではスペイン政府の後押しもあり、日本語学習者が増加しています。
また、スペイン人の日本語や日本文化に対する関心も高いです。
そんなで日本語教師を考えている方へ、この記事ではこんな疑問にお答えします。
- スペインの日本語教育の需要はどのくらい?
- スペインで日本語教師になるにはどんな方法がある?
- スペインでの求人状況は?
- スペインってどんな国?
スペインの日本語教育事情、必要な資格要件、求人探しの方法、スペインの基本情報まで、スペインで日本語教師として働くために知っておくべきことを詳しく解説します。
興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
- スペインで日本語教師として働くことに興味がある方
- スペイン語能力を活かして海外で働きたいと思っている方
- すでにスペインに住んでいて、日本語教師に挑戦してみたい方
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スペインの日本語教育事情
スペインにおける日本語教育は、1970年代から公的機関で始まり、特にバルセロナとマドリードで国立語学学校での日本語コースが開設されたことがきっかけとなり広まりました。
1980年代から1990年代にかけて、高等教育機関での日本語教育が拡大し、マドリード自治大学やバルセロナ自治大学などで日本語コースや東アジア研究センターが設立されました。
これにより、学部レベルでの日本語・日本文学の選択科目が可能となり、日本語教育の地位が確立しました。
2000年代に入ると、日本研究を含む東アジア研究分野において複数の大学で修士課程の設置も進んでいます。
また、学校以外での学習の場も広がっています。
最新の調査(2021年度)の教育段階ごとの学習者数・教師数内訳は以下のとおりです。
スペインの8割近くの学習者が学校以外の教育機関で日本語を学んでいます。
スペインにも民間の日本語学校はあるようですが、多くがEOIと呼ばれる公立語学学校で学ぶ人たちです。
また、オンラインで学ぶ方法も普及してきているようです。
このほか、大学などの高等教育機関で学ぶ学生が2割おり、教師数もおおむね同様の割合になっています。
スペインにおける主な日本語教育の現場は、高等教育機関と公立語学学校ということが言えます。
それでは、実際に日本語教師および日本人の需要はどの程度あるのでしょうか?
次に、日本語教師の需要について解説します。
スペインでの日本語教師の需要
近年、スペインでの日本語学習者は急激に伸びています。
学習者数および教師数の観点で、近年の動向を分析しながら、スペインにおける日本語教師の需要を解説していきます。
スペインの日本語学習者数
スペインの日本語学習者数は9,383人(国際交流基金「2021年度 海外日本語教育機関調査」)。
2015年度調査以降、学習者が急激に増加しています。
増加の要因は、
- 公的語学学校(EOI)の広がり
- オンライン教育の普及
です。
各州に設置されているEOIでは、日本語への関心の高まりから、日本語の導入が進んでいるようです。
しかも、EOIは政府の援助により運営されていることから、学費が比較的安いことも学習者急増の大きな要因となっています。
また、オンライン教育については、コロナの影響によって、逆に、これまで近くに日本語を学べる場なかった人たちにとって、有益なツールとなり得たことで、普及していったと考えられます。
このようにスペインでは近年、日本語学習の環境が大きく変化しています。
学習環境の変化に対し、日本語教師の需要はどのような状況にあるのでしょうか?
次に日本語教師の需要について見ていきます。
スペインの日本語教師数と日本人教師の割合
国際交流基金の調査によると、スペインで活動する日本語教師は404人(「2021年度 海外日本語教育機関調査」)。
教師数は堅調に伸びており、日本人教師の占める割合は7割程度です。
日本人教師について教育現場ごとの現状を把握するため、教育段階別の現地人教師と日本人教師の数を以下の表にまとめました。
教育段階 | 現地人教師 | 日本人教師 |
---|---|---|
初等教育 | 4人 | 3人 |
中等教育 | 5人 | 3人 |
高等教育 | 74人 | 38人 |
学校教育以外 | 350人 | 256人 |
ほとんどの日本人教師が学校教育以外の機関で活動しています。
次に、スペインで日本語教師になるための具体的な方法と求人の探し方について解説していきます。
スペインで日本語教師になるには?
スペインでは多くの日本人教師が学校以外の機関で働いていますが、一体どの程度需要があるのでしょうか?
結論から言えば、求人は非常に少ないのが現状です。
スペインにおける日本語教育需要の特徴は以下のとおりです。
- 日本語学習者数は急増中で、1万人に届く勢い。
- 教師は一定の需要はあるが、日本人はすでに就労可能なビザを取得している人向けの求人が多い。
- 主な就労先は日本語学校だが、求人数が非常に少ない。
- 公立語学学校による日本人の求人はあまり期待できない。
また、求人はあっても、勤務形態も非常勤やボランティアということもあるようです。
ただ、雇用形態にこだわらなければ、スペインで日本語教師を経験する方法もあります。
スペインで日本語教師になるための方法は以下の3つです。
- 大学の教員になる
- 語学学校の講師になる
- インターン / ワーキングホリデーに参加する
- スペイン以外のスペイン語圏で探す
それぞれのルートを解説します。
1 大学の教員
スペインに限らず欧米諸国では、大学教員として日本語教師になるには、日本または日本語に関する専門分野について、修士号以上の学歴がまず必要です。
また、日本語を教えるだけでなく、専門分野についての教鞭をとれるだけの語学力も必要です。
そのうえで、各大学(大学院)の求人情報を見つけ、採用試験を受けるという狭き門になります。
日本語教育に関する海外の大学の求人情報は、求人サイトに掲載されている場合があります。
2 語学学校の講師
学校教育以外の日本語教育機関としてはEOI(公立語学学校)がメインですが、日本人の求人は少ないようです。
求人状況はスペインの失業率によっても影響してきます。
スペインで日本語教師として働くには、以下のいずれかの日本語教師資格を持っていると有利です。
- 日本語教師養成講座420時間修了
- 大学(大学院)において日本語教師養成課程を主専攻(副専攻)
- 日本語教育能力検定試験に合格
スペインの求人情報については、求人サイトに掲載される可能性もあるので、念のためチェックしておきましょう。
ただ、求人情報は現地でしか得られない場合も多いようです。
スペインに滞在している在留邦人の方で就労可能なビザをすでに持っている方は、現地の求人情報も収集しましょう。
日本語教師ならスペインで簡単に仕事見つけられるって若干偏った書き方してしまったけど、
— りょー |🇪🇸なう (@pawnspanish) September 15, 2017
もちろんスペイン語で日本語を教えられる能力と経験、現地の物価相応の給料があってこその話。
そして、コネ。スペインはビビるほどコネ社会。そう簡単に仕事見つけれない
在留邦人でなくこれからスペインへの滞在を検討する方は、次のワーキングホリデーがおすすめです。
3 インターンシップ / ワーキングホリデー
スペインは日本とワーキングホリデー制度に関する協定を結んでいます。
ワーキングホリデービザを取得してスペインに長期滞在し、日本語教師アシスタントなどのアルバイト先を見つけて活動するか、ボランティアで活動する方法が考えられます。
ただし、ワーキングホリデー制度は年齢が30歳までである必要があります。
ワーキングホリデー制度で現地の日本語学校の求人を探す場合は、基本的には自分で現地の求人情報を探すことになりますが、ワーホリエージェントの就職サポートでアドバイスを受けることも可能です。
最悪の場合、日本語教育関係の仕事が見つからない場合もありますが、日本語に興味を持っているスペイン人は確実にいるので、サービス業などの仕事でも日本語を教えるような場面に出くわす可能性は十分にあります。
4 スペイン以外のスペイン語圏の国を探す
残念ながら、スペインの求人は非常に少ないです。
もし、スペイン語能力を活かしたいのであれば、スペイン以外のスペイン語圏の国々を検討するのも方法です。
スペイン語圏の日本語教師の求人情報を見てるとメキシコとかチリとか、やっぱりスペインよりも中南米が多いなぁと思ってたら、赤道ギニアの案件があった。
— 走る日本語教師31号@大阪マラソン (@ndtkfm_jocv) June 18, 2022
ご縁があったら行ってみたいな。
中南米諸国はほぼ公用語がスペイン語で、日本語教育の需要もあります。
特にメキシコはスペインよりも学習者数が多く、求人もそれなりにあります。
また、その他の中南米諸国ではJICA海外協力隊で行く方法も考えられます。
ぜひ検討してみてください。
以下の記事では、中南米地域の日本語教育について解説しています。
スペインってどんな国?
国名 | スペイン |
---|---|
首都 | マドリード |
人口 | 4,743万人(2022年、スペイン国立統計局) |
面積 | 505,983㎢(日本の約1.3倍) |
気候 | 地中海性気候・大陸性気候 |
通貨 | ユーロ ※1ユーロ=約160円 |
宗教 | カトリックほか |
言語 | スペイン語 |
スペインはヨーロッパ南西部のイベリア半島に位置し、多様な文化と豊かな歴史を持つ国です。
首都はマドリード。
地中海沿岸の美しいビーチ、伝統的なフラメンコダンス、闘牛などで知られています。
また、ピカソやダリなど世界的に有名な芸術家を輩出しており、美食家にはパエリアやタパスが人気です。
バルセロナやセビリアなどの都市は、魅力的な建築と活気ある文化で訪れる人々を魅了し続け、日本からも多くの観光客が訪れています。
そんなスペインで日本語教師として働き生活するために必要な基本情報を解説します。
歴史
スペインの歴史は古代ローマの支配から始まりました。
4世紀になると西ゴート族などのゲルマン系民族がイベリア半島に侵入して建国。
711年には、イスラム教徒によってを征服され、イスラム文化が広まりました。
11世紀になると、キリスト教徒がイスラム教徒に対するレコンキスタ(国土回復運動)を開始。
スペイン王国を形成し、1492年にグラナダ王国を滅ぼしてレコンキスタが完了しました。
16世紀にはハプスブルク家の王カルロス1世により「大航海時代」を迎え、フェリペ2世の時代にはポルトガルを併合。
アメリカ大陸など世界各地に植民地を築き、当時の海軍は「無敵艦隊」と呼ばれるほど世界に強大な影響力を与えました。
しかし、アルマダの海戦により「無敵艦隊」がイギリスに敗れて以降、スペインの国力は次第に衰退していきました。
19世紀にはナポレオンのフランスに占領されるなど、周辺の列強国の干渉を受けながら、内戦やフランコ独裁政権などを経験し、不安定な時代が続きました。
1975年にフランコが死去すると民主化が進展。
スペインは、現在、欧州連合(EU)の加盟国として、民主主義国家の道を歩み続けています。
気候
スペインの気候は、地中海性気候と大陸性気候が混在しています。
地中海性気候は、夏は暑く乾燥し、冬は温暖で雨が多い気候です。
スペインでは、南部のアンダルシア地方や、バルセロナやビルバオがあるカタルーニャ地方などが、地中海性気候に属しています。
大陸性気候は、夏は暑く湿度が高く、冬は寒く乾燥する気候です。
スペインでは、マドリードやトレドがある中央部や、北部のアストゥリアス地方やガリシア地方などが、大陸性気候に属しています。
スペインの平均気温は、年間を通じて比較的温暖です。
夏の最高気温は南部のアンダルシア地方で40度を超える日も珍しくありません。
一方で、冬の最低気温は北部で氷点下になることもあります。
通貨
スペインの通貨は以前ペセタが使用されていましたが、2002年からユーロ(€)を公式通貨として使用しています。
ユーロの導入により、スペイン国内およびユーロを使用する他のヨーロッパ諸国との間での貿易と旅行が容易になりました。
現金、クレジットカード、デビットカードは広く受け入れられており、都市部ではATMが容易に利用できます。
しかし、小規模な店舗や地方では現金が好まれる場合もあります。
公用語
スペインの公用語はスペイン語(カスティーリャ語)ですが、国内には複数の共同公用語が存在します。
カタルーニャ地方ではカタルーニャ語、バスク地方ではバスク語、ガリシア地方ではガリシア語がそれぞれ共同公用語として認められています。
これらの地域では教育や公的な文書、地域行政で積極的に使用されています。
また、スペイン語は世界で最も広く話される言語の1つで、ラテンアメリカ諸国を含め世界中にスペイン語圏が広がっています。
まとめ
以上、スペインで日本語教師として働くために必要な情報を解説しました。
- スペインの学習者数は増加傾向で1万人近い
- スペインでは多くの学習者が公立語学学校やオンラインで学んでいる
- 日本人教師の求人は非常に少ない
- 就労可能なビザがない場合は、ワーキングホリデービザで渡航する方法がある
- 中南米諸国などのスペイン語圏をめざすのもおすすめ
スペインで日本語教師になるには、日本語教師資格を持っていると有利です。
日本語教師としての専門知識を身につけるとともに実践力を鍛えることができる日本語教師養成講座を受講することをおすすめします。
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