この記事では、イギリスで日本語教師になるために必要な情報を解説します。
イギリス独特の歴史的な街並み、おしゃれな店が立ち並ぶ雰囲気の中で海外生活を満喫しながら、日本語教師として働いてみたいという方も多いのではないでしょうか?
イギリスはヨーロッパのなかで、2番目に日本語学習者が多い国です。
しかし、実際には日本人が日本語教師としてイギリスに渡るのは、そう簡単なことではないのです・・・
その理由は何なのか? それでも、イギリスに行くには?
イギリスで日本語教師を考えている方へ、この記事ではこんな疑問にお答えします。
- イギリスの日本語教育の需要はどのくらい?
- イギリスで日本語教師になるにはどんな方法がある?
- イギリスで日本語教師になるのは難しい? 1番可能性のある方法は?
- イギリスってどんな国?
イギリスの日本語教育事情、必要な資格要件、求人探しの方法、イギリスの基本情報まで、イギリスで日本語教師として働くために知っておくべきことを詳しく解説します。
興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
- イギリスで日本語教師として働くことに興味がある方
- すでにイギリスに住んでいて、日本語教師に挑戦してみたい方
- 海外で働いてみたいと思っている方
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イギリスの日本語教育事情
イギリスにおける日本語教育の歴史は、19世紀終わりの日本開国期に赴任した外交官による研究から始まりました。
彼らは口語辞書や文法書を出版、その後1917年にロンドン大学に東洋研究所が設立され、日本語教育の基盤が形成されました。
しかし、日英同盟の終了と国際関係の変化により一時は日本語教育が衰退しました。
第2次世界大戦中、敵国研究の必要性から日本語教育が再び注目を集めることに。
戦後、国際問題対応のための教育・研究の重要性が認識され、オックスフォード大学やケンブリッジ大学などで日本語講座が設けられました。
近年、日本語教育は高等教育機関で最も多く、初等・中等教育段階でも学習者数が増加しました。
最新の調査(2021年度)の教育段階ごとの学習者数・教師数内訳は以下のとおりです。
イギリスでは高等教育段階での学習者が最も多くなっています。
高等教育段階では、日本研究専攻者の必修科目として日本語が学ばれており、選択外国語科目としても人気があるようです。
また、中等教育段階では、フランス語やスペイン語などの欧州言語に比べて、日本語の学習者数は少ないものの、一定の需要があることがわかります。
一方で、教師数はそれほど多くなく、イギリスでは日本語教師不足が課題となっています。
そんななか日本語教師、ひいては日本人の需要はどの程度あるのでしょうか?
次に、イギリスにおける日本語教師の需要について解説します。
イギリスでの日本語教師の需要
日本語教育の需要はヨーロッパのなかでもある程度高いイギリスですが、日本語教師不足となっているイギリス。
果たして日本人教師の需要はどの程度あるのでしょうか?
近年の動向を分析しながら、需要を考察していきます。
イギリスの日本語学習者数
イギリスの日本語学習者数は14,631人(国際交流基金「2021年度 海外日本語教育機関調査」)。
イギリスではコロナの影響により、特に学校教育機関での学習者が大きく減少しました。
初等教育や中等教育段階では専属の日本語教育が配属されている学校は少なく、教員が兼任で行っていることもあり、コロナにより日本語授業が削減対象にされやすかったのです。
コロナは落ち着いてきましたが、学校教育において日本語授業が完全に回復する兆しが見えないのが懸念材料です。
ただ、大学では日本に関する専攻課程で日本語が必修化されているほか、民間日本語学校でも日本のサブカルチャー人気により日本語を学ぶ人も多くいます。
イギリスでは依然として、日本語は多くの人々に学ばれています。
このため、これから「学校教育でどの程度学習者が回復するか」「民間機関での学習者がどの程度伸びていくか」が、今後のイギリスにおける日本語教育の需要を左右しそうです。
では、次に日本語教師の状況について見ていきます。
イギリスの日本語教師数と日本人教師の割合
国際交流基金の調査によると、イギリスで働く日本語教師は473人(「2021年度 海外日本語教育機関調査」)。
そのうち、ネイティブの日本人教師の割合は7割以上と高めです。
日本人教師について教育現場ごとの現状を把握するため、教育段階別の現地人教師と日本人教師の数を以下の表にまとめました。
教育段階 | 現地人教師 | 日本人教師 |
---|---|---|
初等教育 | 33人 | 15人 |
中等教育 | 45人 | 42人 |
高等教育 | 41人 | 142人 |
学校教育以外 | 20人 | 203人 |
日本人教師は学校教育以外の民間教育機関(日本語学校など)が最も多いです。
ただし、日本語学校で働く日本人の日本語教師は、ほとんどが非常勤のようです。
つまり、イギリスに在住していてすでに就労可能なビザを持っている日本人が教師として勤務しているのです。
また、次に多い大学教員は当然それなりの学歴と研究実績がなければなりません。
以上のことから、イギリスでは日本人教師の需要はあるものの、対象の多くは現地在留の日本人となり、イギリスでの就労可能なビザを持っていない日本人の需要は極めて厳しい状況ということが言えます。
それでも、何とかイギリスで日本語教師になれる方法はないのでしょうか?
次ではイギリスで日本語教師になるための方法を解説していきます。
イギリスで日本語教師になるには?
イギリスにおける日本人教師の需要はあるものの、高い英語力とビザの問題を乗り越えなければならないため、日本語教師として正規雇用で働く難易度は非常に高いです。
ただ、雇用形態にこだわらなければ、イギリスで日本語教師を経験する方法もあります。
イギリスで日本語教師になるための方法は以下の3つです。
- 日本関連分野で修士以上の学歴がある人 ⇒ 大学の教員になる
- 就労可能なビザをすでに持っている在留邦人 ⇒ 日本語学校の日本語教師になる
- 何もない人 ⇒ インターン / ワーキングホリデーに参加する
それぞれのルートを解説します。
1 大学の教員
イギリスで高等教育機関(大学・大学院)の教員になろうとする場合は、日本または日本語に関する専門分野について、修士号以上の学歴がまず必要です。
また、日本語を教えるだけでなく、専門分野についての教鞭をとれるだけの英語力も必要です。
そのうえで、各大学(大学院)の求人情報を見つけ、採用試験を受ける形になります。
なお、高等教育機関の求人情報は、日本の日本語教師求人サイトに掲載される場合があるため、チェックしてみてもよいでしょう。
2 日本語学校の日本語教師
日本語学校の求人は少ないですが、全くないわけではありません。
イギリスの日本語学校で働くには、現地で就労するのに必要な英語力と日本国内の日本語学校等で必要な要件と同等の以下のいずれかの日本語教師資格があると有利です。
- 日本語教師養成講座420時間修了
- 大学(大学院)において日本語教師養成課程を主専攻(副専攻)
- 日本語教育能力検定試験に合格
ただし、資格を持っていてもイギリスの求人に応募できるとは限りません。
求人案件はある程度あるようですが、雇用形態が非常勤であることも多いのです。
雇用形態が非常勤の場合、就労ビザの取得は望めないため、自然とすでに就労可能なビザ(ワーキングホリデービザ、永住ビザなど)を持っている人に対象が限定されます。
就労可能なビザを持っていない方は、求人情報を見る際に、対象者の条件をよく確認しましょう。
なお、多くの学校が間接法を採用しているため、日常会話レベル以上の英語力も必要です。
イギリスの日本語学校の求人は多くはありませんが、求人サイトに掲載される可能性もあるので、定期的にチェックしましょう。
3 インターンシップ / ワーキングホリデー
イギリスで日本語教師の体験をするのに、最も実現可能な選択肢が、海外インターンシッププログラムやワーキングホリデーに参加する方法です。
海外インターンシップは、イギリスで日本語教師のアシスタント体験ができるプログラムです。
参加費用がかかり、高い英語力が求められますが、日本語教師未資格者でも応募可能な案件もあります。
多くは現地の公立学校で日本語アシスタントとして、子どもたちに日本語を教えたり、文化活動をするなどのボランティア活動を行います。
このほか、ワーキングホリデービザでイギリスに滞在し、日本語教師アシスタントなどとして働く方法があります。
ただし、ワーキングホリデー制度は年齢が30歳までである必要があります。
現地で生活しながら、自分で仕事を探し、アルバイトや非常勤として働き収入を得られます。
ワーキングホリデー制度で現地の日本語学校の求人を探す場合は、基本的には自分で現地の求人情報を探すことになりますが、ワーホリエージェントの就職サポートでアドバイスを受けることも可能です。
以下の関連記事では、海外インターンシッププログラムやワーキングホリデーを取り扱っているエージェントをご紹介しています。
イギリスってどんな国?
国名 | グレート・ブリテンおよび北アイルランド連合王国 |
---|---|
首都 | ロンドン |
人口 | 6,703万人(2021年、英国国家統計局) |
面積 | 242,741㎢(日本の約26倍) |
気候 | 温帯海洋性気候 |
通貨 | ポンド ※1ポンド=約185円 |
宗教 | 英国国教会 |
言語 | 英語 |
イギリスはヨーロッパ北西部に位置する島国で、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの4つの国から成り立っています。
また、かつては広大な帝国を築き、現在もコモンウェルスを通じて多くの国々と関係を保っています。
政治的には立憲君主制を採用し君主はチャールズ国王、経済的には先進国でありG7の加盟国です。
文化的には、英語、シェイクスピア、ロックミュージックなど、世界に大きな影響を与えてきました。
ロンドンをはじめ、世界遺産に登録されている歴史的建造物や美しい自然が数多くあることから、イギリスは世界有数の観光大国であり、毎年多くの観光客が訪れています。
そんなイギリスで日本語教師として生活するために必要な基本情報を解説します。
歴史
イギリスの歴史は、古代ローマの支配を経て、中世にはイングランド王国が成立したことから始まります。
1066年のヘイスティングズの戦いでノルマンディー公ウィリアムがイングランドを征服し、イングランド王国はノルマン朝へと移行しました。
13世紀にはマグナ・カルタが制定され王権を制限する憲法が確立、16世紀にはイングランド国教会が成立し、宗教改革が行われました。
17世紀には清教徒革命と名誉革命という2度の革命を経て立憲君主制が確立。
18世紀には産業革命が起こりイギリスは世界有数の工業国へと成長しました。
その後、イギリスはインド、アフリカ、東南アジア、オセアニアに広大な植民地を形成し、大英帝国を築きました。
しかし、20世紀には2度の世界大戦を経験し、多くの植民地を失いました。
戦後は、特にヨーロッパにおいては欧州連合(EU)加盟国として政治・経済の中心的な役割を果たしてきましたが2020年にはEUから離脱。
それでも、イギリスは今もなお政治、経済、文化などさまざまな面で世界に大きな影響を与えています。
気候
イギリスは温帯海洋性気候で、年間を通じて温和な気候が特徴です。
四季がはっきりしており、冬は比較的温暖で、雪は一部の地域を除いて少ないです。
夏は涼しく、高温になることは稀ですが、近年は気候変動の影響で暑い日が増えています。
また、イギリスは雨が多く、特に西部の地域では年間を通して降水量が多く、霧や曇りの日も多いです。
このため、イギリスの天気は変わりやすく、1日の中でも天候が変化することがしばしばあります。
通貨
イギリスの公式通貨は英ポンド(GBP)です。
イギリスの通貨は世界の主要外貨市場の一つであり、特にロンドンは国際金融の中心地の一つです。
イギリスはユーロ圏には加盟しておらず、EU離脱後もポンドを維持しています。
レートは1ポンド=約185円。
イギリス国内では広くクレジットカードやデビットカードも広く使用されており、現金以外の電子決済も一般的です。
公用語
イギリスの公用語は英語です。
英語はイギリス全土で広く使われ、教育、メディア、政府の公式な事務において中心的な言語となっています。
しかし、イギリスには多様な言語と文化が共存しており、特にウェールズ語、スコットランド・ゲール語、アイルランド語などのケルト系言語が、それぞれの地域で話され、保護されています。
ウェールズではウェールズ語が公式言語として認められており、公共機関において英語と並んで使用されています。
スコットランドや北アイルランドでも地域特有の言語が一部地域で使用されているほか、移民の影響で多様な言語が話されています。
まとめ
以上、イギリスで日本語教師として働くために必要な情報を解説しました。
- イギリスの学習者層は多くが民間教育機関の社会人
- 日本語教師の需要はあるが、雇用形態は非常勤がほとんど
- 就労ビザの取得が難しいため、すでに就労可能なビザを持っている日本人教師が多い
- 日本語学校の場合は、日本語教師資格があると有利
- 勤務形態にこだわらなければ、インターンまたはワーホリがおすすめ
イギリスで日本語教師になるには、日本語教師資格を持っていると有利です。
日本語教師としての専門知識を身につけるとともに実践力を鍛えることができる日本語教師養成講座を受講することをおすすめします。
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