この記事では、インドで日本語教師になるために必要な情報を解説します。
インドは今後の日本語教育需要が大きく伸びる可能性を秘めた国です。
現在も人口増加と経済成長が続いているインドでは、日系企業の進出等により各地で日本語教育がさかんに行われています。
「多様な民族・文化・言語の交錯」「豊かで壮大な自然環境」「貧富の格差による社会矛盾」・・・
多くの人が口をそろえて「インドに行くと人生観が変わる」というインド
そんなインドで日本語教師になりたいと考えている方に、この記事ではこんな疑問にお答えします。
- インドの日本語教育の需要はどのくらい?
- インドで日本語教師になるにはどんな方法がある?
- 求人情報の探し方は?
- インドってどんな国?
インドの日本語教育事情、必要な資格要件、就職活動の方法、インドの基本情報まで、インドで日本語教師として働くために知っておくべきことを詳しく解説します。
興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
- インドで日本語教師として働きたい方
- これから日本語教師としてインドに赴任することが決まっている方
- 海外で働いてみたいと思っている方
当サイトのおすすめ日本語教師養成講座No.1
\ 口コミ評価 (4.5) /
ヒューマンアカデミー
全国28校舎・業界最大手の安心感!
eラーニングだから自分のペースで学習!
実習・サポートも充実! 就職率96.3%!
<全国主要都市で開講>
札幌・仙台・大宮・千葉・東京・横浜・静岡・浜松・名古屋・京都・大阪・神戸・岡山・広島・高松・福岡・熊本・鹿児島・那覇
\ デジタルパンフレットを見てみる /
\ まずは気軽に相談、オンラインもOK/
インドの日本語教育事情
インドにおける日本語教育は、1950年代にビシュババラティ大学に日本語講座が開設されたのが始まりです。
その後、デリー大学やジャワハルラール・ネルー大学など、国立大学を中心に日本語教育が拡充していきました。
1990年代後半からは、CBSE(Central Board of Secondary Education)が日本語を中等教育修了試験の選択科目に採用したことを契機に、中等教育機関での日本語教育が本格化しました。
また、2017年には、日印首脳会談においてインドの高等教育機関100校で認証日本語講座を設立し、日本語教師1,000人を育成することが決定されました。
さらには日系企業の進出により、現地の日系企業での就職を目的とした学習者も増加傾向にあります。
最新の調査(2021年度)の教育段階ごとの学習者数・教師数内訳は以下のとおりです。
インドでは6割近くが学校教育機関以外の民間日本語学校や企業内研修で学ぶ学習者です。
特に日系企業が多く進出している大都市(デリー、チェンナイ、ムンバイ、バンガロールなど)で日本語教育が盛んに行われています。
一方、日系企業が進出していない地方ではあまり進んでいないのが現状です。
ただし、将来的には世界トップクラスの経済大国に成長する可能性の高いインドには、今後も多くの日系企業が各地に進出すると考えられるため、現在はさかんでない地域も日系企業の進出によって一気に日本語教育需要が高まる可能性があります。
インドでの日本語教師の需要
今後も人口増加と経済成長が続いていくとみられるインド。
これに伴って日本語教育の需要も高まっていくことを期待したいところです。
また、日本人教師の活躍の場も増えるといいですよね。
ここでは、国際交流基金による調査結果をもとに、インドにおける日本語教育の需要について、近年の動向を解説していきます。
インドの日本語学習者数
インドの日本語学習者数は36,015人(国際交流基金「2021年度 海外日本語教育機関調査」)。
世界第11位で、南アジア地域では最も多くなっています。
近年の動向を見ると、2015年度まで徐々に増加、2018年度にかけては急増していました。
特に2017年の日印首脳会談の決定(インドの高等教育機関100校で認証日本語講座を設立)により、高等教育機関で学習者が増えたことが影響しています。
コロナの影響により、学習者数は微減しましたが、実は学校教育以外の機関で学ぶ学習者は増加しています。
日系企業進出の影響が非常に大きく、現在でも未開の地に日系企業が進出する動きもあり、日本語教育需要も期待できるなど、コロナ後の今後の需要の高まりに注目です。
では、次に日本語教師の状況について見ていきます。
インドの日本語教師数と日本人教師の割合
国際交流基金の調査によると、インドで働く日本語教師は1,132人(「2021年度 海外日本語教育機関調査」)。
日本人が占める割合は15~20%程度で、8割以上がインド人の教師です。
では日本人教師はどこで活躍しているのでしょうか?
以下の表をご覧ください。
教育段階 | 現地人教師 | 日本人教師 |
---|---|---|
初等教育 | 38人 | 8人 |
中等教育 | 60人 | 18人 |
高等教育 | 131人 | 16人 |
学校教育以外 | 793人 | 139人 |
日本人教師の多くは学校教育以外の日本語学校や企業で教えていることがわかります。
次に、インドで日本語教師になるための方法について解説します。
インドで日本語教師になるには?
今後の需要の高まりもかなり期待できるインド。
また、インドでは英語力も活かすことができます。
そんなインドで日本語教師になる方法は主に以下の2つです。
- 民間日本語教育機関の教師になる
- JICA海外協力隊に参加する
端的に言えば、学校教育機関以外を希望なら民間機関、学校教育機関希望ならJICAです。
それぞれの方法について解説していきます。
1 民間日本語教育機関の日本語教師
日本人教師の求人は、民間日本語教育機関がほとんど。
民間の日本語学校、日系企業、技能実習生送り出し機関の求人があります。
応募に必要な要件は、おおむね以下のとおりです。
- 日本語教師資格
- 年齢要件(20~40代程度) ※
- 英会話能力 ※
必須要件としては日本語教師資格です。
日本語教師資格とは、文化庁が定める日本語国内の留学生受け入れ校で教員になるための要件と同等です。
- 日本語教師養成講座420時間修了
- 大学(大学院)において日本語教師養成課程を主専攻(副専攻)
- 日本語教育能力検定試験に合格
年齢要件と英会話能力の有無については、応募先によって異なります。
特に英会話能力については、多くの機関で求められ、日常会話レベルの英語力が必要です。
なお、就労ビザについては、学歴や年齢の制限もなく比較的取得しやすいため、現地法人と雇用契約が結べればほぼ問題ないです。
求人情報は多くはありませんがコンスタントにあるため、こまめに求人サイトをチェックしましょう。
また、養成スクールの就職サポートも活用しましょう。
2 JICA海外協力隊
小・中・高校・大学などの学校教育機関を希望する場合は、JICA海外協力隊がほぼ唯一の手段です。
募集は原則として年2回(春・秋)。
インドの日本語教育に関する案件は毎回10件程度あります。
JICA海外協力隊は、独立行政法人国際協力機構(JICA)が運営する国際貢献プログラム。
途上国の開発支援と国際理解促進を目的として、途上国からの要請に基づき専門知識・技術を持つ人が隊員として原則2年間派遣されます。
活動分野は、農林水産、保健衛生、教育文化、スポーツ、計画・行政など多岐にわたり、日本語教育も主要な分野のひとつです。
- 途上国の人々の生活向上・目標(夢)の実現に貢献できる
- 自身の技術を磨くとともに、経験を積むことができる
- 長期の海外生活が体験でき、語学力を身につけることができる
- 現地での生活に必要な生活費や住居などの保証がある
- 不測の事態やいざという時のサポート体制がある
インドの日本語教育に関する求人の多くは大学で、このほか小・中・高校、技能実習生送り出し機関が少数あります。
主な応募要件はおおむね以下のとおりです。
- 日本語教師資格(養成講座・大学で日本語教育専攻、検定試験合格のいずれか)
- 実務経験(2~5年程度)
- 教員免許 ※派遣先が幼稚園・学校の場合
- 英語力(日常会話レベル以上)
応募要件は募集案件によって異なりますが、インドの場合、日本語教師資格と実務経験に加え、日常会話レベル以上の英語力がです。
インドの学校教育機関で教えるなら、まずは日本語教師資格を取得し、ある程度経験を積んでから挑戦するのがよいでしょう。
インドってどんな国?
国名 | インド |
---|---|
首都 | デリー |
人口 | 14億3,651万人(2023年) |
面積 | 3,287,263㎢(日本の約8.8倍) |
気候 | 乾季 ⇒ 暑気 ⇒ 雨季 |
通貨 | インド・ルピー(INR) ※1ルピー=約1.8円 |
宗教 | ヒンドゥー教、イスラム教など |
言語 | ヒンディー語、英語、ウルドゥー語、ベンガル語等 |
歴史
インドの歴史は古く、古代にはインダス川流域に四大文明のひとつインダス文明が栄えたことは有名です。
紀元前5世紀にはブッダによって仏教が誕生。
その後、マウリヤ朝、グプタ朝、ムガル帝国など、数多くの王朝が興亡しました。
17世紀にはイギリス東インド会社がインドに進出し、19世紀にはイギリスの植民地となりました。
ガンディーの「非暴力非服従」などの独立運動の結果、インドは1947年にイギリスから独立しました。
しかし、独立の際にヒンドゥー教徒とイスラム教徒の対立が激化し、パキスタンが分離独立。
その後もインドとパキスタンとの確執は続いており、現在でもたびたび衝突する事態が発生しています。
その後、インドは急激な人口増加とともに経済は急速に発展。
現在ではBRICsの一角を占める重要な経済大国となっており、近い将来には世界で最も人口の多い国になると予想されています。
一方で、インドは多民族・多宗教・多言語国家であるとともに、戦後には廃止されたカースト制度(階層制度)の影響が今でも尾を引いており、複雑な社会構造を持つ国家です。
気候
インドの気候は、大きく分けて「乾季」「暑季」「雨季」の3つに分けられます。
乾季は、11月から3月までの時期で、雨が少なく、気温は比較的穏やかです。平均気温は20℃前後で、日中は暖かく、夜は冷え込むこともあります。
暑季は、4月から6月までの時期で、気温が最も高くなる時期です。平均気温は30℃前後で、日中は40℃を超えることも珍しくありません。湿度も高くなり、不快指数は高まります。
雨季は、7月から10月までの時期で、インド全土にモンスーン(季節風)が吹きつけます。降水量は地域によって異なりますが、年間降水量の約80%がこの時期に集中します。
インドは国土が広いため、地域によって気候も異なります。
北部は乾燥した気候で、南部は湿潤な気候です。
また、標高が高い地域では、気温が低く、寒暖差が大きい傾向があります。
通貨
インドの通貨単位はインド・ルピー(INR)です。
レートは1ルピー=約1.8円。
近年のインド経済は急速に成長しており為替市場も活発化しています。
一方、インフレや経済政策の変更が市場に影響を及ぼすこともあるため注意が必要です。
2016年には、デジタル経済への移行を促進する目的で500ルピーと1000ルピー紙幣の廃止と新しい2000ルピー紙幣の導入が行われましたが、一時的な現金不足に陥った結果、インド経済が混乱したこともありました。
インドは現金依存度が高い国であり日常生活では現金が広く使用されていますが、都市部ではクレジットカードやデジタル決済の利用が増加しています。
また、インド政府はデジタル経済への移行を推進し、キャッシュレス決済の普及に努めています。
インド経済は今も急速な経済成長の途中で、今後もさらなる経済成長が期待される国といえます。
公用語
インドは言語の多様性が特徴で、国内には数百の言語が話されています。
憲法によると、ヒンディー語が連邦政府の公用語とされていますが、英語も広く使用されています。
ヒンディー語はサンスクリット語を起源に持つ言語で、政府の公式業務やメディア、教育などで公式に使用されています。
特に北インドでは通用度が非常に高く、日常生活や商業活動、教育などの幅広い場面で使われます。
英語はイギリス植民地時代の影響を受けて、インド全土で広く使用されており、教育現場でも取り入れられていいます。
特に都市部や教育を受けた中間階級以上の人々の間では共通言語として扱われています。
このほか、インドにはベンガル語、タミル語など22の公認言語があります。
まとめ
以上、インドで日本語教師として働くために必要な情報を解説しました。
- インドの日本語学習者数は3万人以上で増加傾向
- インドで日本語教師になるには、民間機関かJICA
- 求人はコンスタントにあるため、求人サイトを要チェック
- 応募には日常英会話能力が必要
インドで日本語教師になるには、日本語教師資格があると有利です。
日本語教師としての専門知識を身につけるとともに実践力を鍛えることができる日本語教師養成講座を受講することをおすすめします。
当サイトのおすすめ日本語教師養成講座No.1
\ 口コミ評価 (4.5) /
ヒューマンアカデミー
全国28校舎・業界最大手の安心感!
eラーニングだから自分のペースで学習!
実習・サポートも充実! 就職率96.3%!
<全国主要都市で開講>
札幌・仙台・大宮・千葉・東京・横浜・静岡・浜松・名古屋・京都・大阪・神戸・岡山・広島・高松・福岡・熊本・鹿児島・那覇
\ デジタルパンフレットを見てみる /
\ まずは気軽に相談、オンラインもOK/