この記事では、カナダで日本語教師になるために必要な情報を解説します。
カナダは日本学生の留学先として人気の国。
広大な自然と歴史的な建築物が立ち並ぶ雰囲気のなかで生活してみたいと憧れる方も多いでしょう。
そんなカナダで日本語教師になるにはどうすればいいのでしょうか?
この記事ではこんな疑問にお答えします。
- カナダの日本語教育の需要はどのくらい?
- カナダで日本語教師になるにはどんな方法がある?
- カナダで日本語教師になるのは難しい? 1番可能性のある方法は?
- カナダってどんな国?
カナダの日本語教育事情、必要な資格要件、求人探しの方法、カナダの基本情報まで、カナダで日本語教師として働くために知っておくべきことを詳しく解説します。
興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
- カナダで日本語教師として働きたい方
- これから日本語教師としてカナダに赴任することが決まっている方
- 海外で働いてみたいと思っている方
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カナダの日本語教育事情
カナダにおける日本語教育は、19世紀末からの日本人移民の歴史と密接に関連しています。
最初の日本語教育機関は1906年にバンクーバーで設立され、初期の日本語学校は日本の教育制度に基づいていました。
第二次世界大戦中、日本語学校は一時的に閉鎖されましたが、戦後の1949年にトロントで再開され、継承語教育や初等・中等教育、高等教育における日本語教育が拡大しました。
カナダの多文化政策のもと、公用語以外の継承語教育への財政援助が実施され、日本語教育も支援を受けました。
しかし、教育施策は州の管轄下にるため、州によって日本語教育事情は大きく異なります。
日本語教育が活発なのは西部州で、日系移民が多いことが要因です。
最新の調査(2021年度)の教育段階ごとの学習者数・教師数内訳は以下のとおりです。
現在、日本語教育は学校教育の一部として中等教育機関(中学・高校)で実施されているほか、高等教育機関(大学)の学習者層が4分の3以上を占めています。
学校教育以外の民間日本語学校でも広く実施されています。
ポップカルチャーへの関心の高まりやカリキュラムの見直しが、一部の地域で学習者の増加につながっています。
また、新型コロナウィルスの影響でオンライン教育が拡大するとともに、カリキュラムの改定や継承語教育への関心も高まっています。
しかし、依然として、日本語教育は地域差や機関によって格差がある状況です。
次に、カナダにおける日本語教師の需要を解説します。
カナダでの日本語教師の需要
独特の日本語教育事情があり、学校教育で日本語教育がさかんなカナダ。
日本語教師としてカナダをめざすにあたり、どの程度日本人教師の需要があるのか、将来性はあるのか・・・
近年の動向を分析しながら、需要を考察していきます。
カナダの日本語学習者数
カナダの日本語学習者数は18,293人(国際交流基金「2021年度 海外日本語教育機関調査」)。
近年は微減傾向です。
中等教育機関(中学・高校)において、州の予算や学校のクラス編成・統合などの影響で減少傾向が続いています。
日本語学習者の最も多い、バンクーバーなどがあるブリティッシュ・コロンビア州での減少が響いている状況です。
一方で、継承語教育見直しの意識が高まっていることから、民間教育機関での日本語学習者が増加しています。
また、若年層で日本のアニメ・マンガ・ファッションなどのポップカルチャーに対する関心も高く、日本文化や日本語そのものへの興味が学習動機となり、学習者数を押し戻している状況です。
欧米圏では一定の日本語教育需要があることから、今後、学校教育機関での日本語教育施策の変化とともに、民間教育機関でどの程度学習者が増加していくかに注目していく必要があります。
では、次に日本語教師の状況について見ていきます。
カナダの日本語教師数と日本人教師の割合
国際交流基金の調査によると、カナダで働く日本語教師は566人(「2021年度 海外日本語教育機関調査」)。
そのうち、ネイティブの日本人教師の割合は約7割と高めです。
日本人教師について教育現場ごとの現状を把握するため、教育段階別の現地人教師と日本人教師の数を以下の表にまとめました。
教育段階 | 現地人教師 | 日本人教師 |
---|---|---|
初等教育 | 3人 | 13人 |
中等教育 | 43人 | 28人 |
高等教育 | 47人 | 113人 |
学校教育以外 | 29人 | 317人 |
日本人教師は学校教育以外の民間教育機関(日本語学校など)が最も多いです。
カナダの学習者のボリュームゾーンである学校教育現場では、日本人教師はそれほど多くありません。
これは日本人が日本語教員になるためのハードルが高いからと考えられます。
以上のことも含めて、次ではカナダで日本語教師になるための方法を解説していきます。
カナダで日本語教師になるには?
カナダにおける日本人教師の需要はそれほど高くないうえ、高い英語力とビザの問題を乗り越えなければならないため、日本語教師として正社員で働く難易度は高いといえます。
ただ、雇用形態にこだわらなければ、カナダで日本語教師を経験する方法はあります。
正規雇用になる方法も含めて、カナダで日本語教師になる方法を解説します。
カナダで日本語教師になるための方法は以下の3つです。
- 学校教育機関の教員になる
- 日本語学校の日本語教師になる
- インターン / ワーキングホリデーに参加する
これら3つの方法にはそれぞれ必要なステップがあります。
実現するためのルート・ステップについて解説します。
1 学校教育機関の教員
初等・中等教育機関(小・中・高等学校)で日本語教師になるには、カナダの教員免許が必要です。
教員免許を取得しても自動的に就職できるわけではなく、自分で求人情報を探して応募し、各学校の採用試験に合格する必要があります。
高等教育機関(大学・大学院)の場合は、カナダで日本または日本語に関する専門分野について、修士号以上の学歴が必要とされ、各大学(大学院)の採用試験を受ける形になります。
なお、高等教育機関の求人情報は、日本の日本語教師求人サイトに掲載される場合があるため、チェックしてみてもよいでしょう。
2 日本語学校の日本語教師
カナダの日本語学校で働くには、現地で就労するのに必要な英語力と日本国内の日本語学校等で必要な要件と同等の以下のいずれかの日本語教師資格があると有利です。
- 日本語教師養成講座420時間修了
- 大学(大学院)において日本語教師養成課程を主専攻(副専攻)
- 日本語教育能力検定試験に合格
ただし、資格を持っていてもカナダの求人に応募できるとは限りません。
求人案件はある程度あるようですが、雇用形態が非常勤であることも多いのです。
雇用形態が非常勤の場合、就労ビザの取得は望めないため、自然とすでに就労可能なビザ(ワーキングホリデービザ、永住ビザなど)を持っている人に対象が限定されてしまいます。
就労可能なビザを持っていない方は、求人情報を見る際に、対象者の条件をよく確認しましょう。
なお、多くの学校が間接法を採用しているため、日常会話レベル以上の英語力が必要です。
カナダの日本語学校の求人は多くはありませんが、求人サイトに掲載される可能性もあるので、定期的にチェックしましょう。
3 インターンシップ / ワーキングホリデー
カナダで日本語教師の体験をするのに、最も実現可能な選択肢が、海外インターンシッププログラムやワーキングホリデーに参加する方法です。
海外インターンシップは、カナダで日本語教師のアシスタント体験ができるプログラムです。
参加費用がかかり、高い英語力が求められますが、日本語教師未資格者でも応募可能な案件もあります。
多くは現地の公立学校で日本語アシスタントとして、子どもたちに日本語を教えたり、文化活動をするなどのボランティア活動を行います。
このほか、ワーキングホリデーでカナダに滞在し、日本語教師アシスタントなどとして働く方法があります。
現地で生活しながら、自分で仕事を探し、アルバイトや非常勤として働き収入を得られます。
ワーキングホリデー制度で現地の日本語学校の求人を探す場合は、基本的には自分で現地の求人情報を探すことになりますが、ワーホリエージェントの就職サポートでアドバイスを受けることも可能です。
カナダってどんな国?
国名 | カナダ |
---|---|
首都 | オタワ |
人口 | 3,985万8,480人(2023年、カナダ統計局) |
面積 | 9,984,670㎢ ※日本の約26倍 |
気候 | ※地域によって異なる |
通貨 | カナダドル ※1ドル=約145円 |
宗教 | キリスト教ほか |
言語 | 英語、フランス語 |
歴史
カナダは、北米大陸北部に位置する連邦制国家です。
首都はオタワ、面積は世界第2位。
カナダの国家成立過程は、16世紀のイギリスとフランスの植民地争いに始まります。
18世紀には、イギリスとフランスの間で七年戦争(フレンチ=インディアン戦争)が勃発。
最終的にはイギリスが勝利し、パリ条約により、カナダはイギリスの植民地となりました。
19世紀にはカナダの統一の動きが強まり、1867年に英領北アメリカ法が制定され、自治領カナダが誕生、初代首相にマクドナルドが就任しました。
1931年にはイギリスにおいてウエストミンスター憲章が発効され、カナダはイギリス連邦内で事実上の独立国家となりました。
戦後、カナダは経済面ではアメリカへの依存度を高めていきますが、外交面では依然としてイギリスとの関係が根強く、またケベック州では多くの人がフランス語を話すなど、ヨーロッパの側面も併せ持つ国です。
気候
カナダの面積は世界第2位です。
国土が広大なため、地域によって気候は大きく異なります。
西海岸(バンクーバー、ビクトリア)は、太平洋の影響で温暖で雨が多い気候です。
夏は平均気温が20℃前後で、冬は平均気温が0℃前後で、意外にも雪はあまり降りません。
中南部(トロント、モントリオール)は、四季があり冷涼な夏と冬の厳しい寒さが特徴です。
冬は氷点下20℃以下になることも珍しくありません。
東海岸は、大西洋の影響で寒く乾燥した気候です。
夏は平均気温が25℃前後で、冬は平均気温が氷点下になる地域もあります。
内陸部は大平原地帯(プレーリー)が広がっており、夏は暑く乾燥し、冬は非常に寒くなります。
通貨
カナダの公式通貨はカナダドル(CAD)です。
レートは、1ドル=約110円。
カナダドルは、アメリカドルと並んで北米で広く流通しており、国際金融市場でも重要な通貨の1つです。
また、カナダでは、電子決済やクレジットカードの利用が広く普及しており、現金以外の支払い方法も多様化しています。
ただし、チップ文化があるため、少額の紙幣を持ち歩いておくとよいでしょう。
公用語
カナダは公式に二言語国家で、英語とフランス語が公用語です。
国全体で英語が最も広く話されている一方、フランス語は特にケベック州で主要な言語となっています。
カナダでは、公の場で英語とフランス語の使用が認められています。
政府機関や教育機関、公共交通機関などでは、英語とフランス語の併記が義務付けられています。
また、カナダの憲法では、英語とフランス語の両方が平等な地位を有すると規定されているほか、英語とフランス語の両方を話せるバイリンガルが重宝されています。
なお、カナダは多文化主義を重視しており、移民の言語(中国語、韓国語、スペイン語など)や先住民族の言語も話されています。
まとめ
以上、カナダで日本語教師として働くために必要な情報を解説しました。
- 学習者層は多くが学校教育機関の学生
- 初等・中等教育機関で日本語教師になるには、カナダの教員免許を取得する必要がある
- 大学・大学院の場合は、修士号以上の学歴が必要
- 日本語学校の場合は、日本語教師資格があると有利
- 日本人教師の求人は少なく、難易度も高い。
- 勤務形態にこだわらなければ、インターンまたはワーホリがおすすめ
カナダで日本語教師になるには、日本語教師資格を持っていると有利です。
日本語教師としての専門知識を身につけるとともに実践力を鍛えることができる日本語教師養成講座を受講することをおすすめします。
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