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日本語教師をめざしている方のなかに「学校の教員免許を取ろうかな…」と迷っている方はいませんか?
また、教員免許をすでに持っている方で「日本語教師で働くのに教員免許が何かの役に立たないのかな…」と思っている方はいませんか?
実際に「大学時代に教員免許を取っておけばよかった」と後悔している日本語教師が一定数います。
後悔するということは、
教員免許が何かしらのメリットをもたらす
ということですね。
この記事では、
- 日本語教師にとって教員免許が有利に働くのか?
- どの程度のメリットがあるのか?
- 日本語教師資格と教員免許を両方取得するデメリットは何か?
について、日本語教師のさまざまな意見をもとに詳しく解説していきます。
「大学で教職課程をとるか迷っている大学生の方」「教員免許取得済みでこれから日本語教師をめざす方」はぜひ最後までお読みください!
・日本語教師になるのに学校の教員免許は必要?
・日本語教師に学校の教員免許は有利?
・日本語教師にとって教員免許はどんな時に必要?
・日本語教師資格と教員免許を両方取得するメリットは?
・日本語教師資格と教員免許を両方取得することのデメリットは?
・日本語教師資格と教員免許に関する疑問
・日本語教師と教員免許|もしどちらかを選ぶならどっち?
・どうしても両方取りたい場合はどんな方法がおすすめ?
・日本語教師に教員免許は有利! でも慎重に考えて!
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日本語教師になるのに学校の教員免許は必要?
日本語教師になりたいと考えている方の中には、「教員免許は必要?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、日本語教師になるために教員免許は必要ありません。
日本語教師になるには
日本語教師に免許は不要ですが、留学生を受け入れる国内の日本語学校(法務省告示校)で働くためには、国の定めた以下のいずれかの要件を満たす必要があります。
- 大学(大学院)で日本語教師養成課程を主専攻(副専攻)して卒業する
- 大学を卒業している かつ 日本語教師養成講座(文化庁届出受理)を修了する
- 日本語教育能力検定試験に合格する
上記はあくまで国内の日本語学校で働くための要件ですが、実際にはさまざまな日本語教育機関の採用要件になっているため、実質的に日本語教師の資格とみなされています。
よって、日本語教師の資格は学校の教員免許とは全く別物です。
また、2024年4月から日本語教師は国家資格化する予定ですが、それでも教員免許が不要なのは変わりません。
「教員免許を取っておけばよかった」という日本語教師がいるのはなぜ?
日本語教師に教員免許は不要ですが、「大学時代に教員免許を取っておけばよかった」と後悔している日本語教師が一定数いるようです。
日本語教師も目指している社会科講師、塾講師もこなせる人になりたい…!
— まりん☁️日本語教師2年目 (@cheermeup00) October 2, 2022
大学のうちに教員免許を取れば良かったと後悔してる😢
今からでも遅くないから20代のうちにもう一度学校に通おう!
教員免許がなくて後悔している人がいるのは、
「教員免許が日本語教師に有利に働く」ということ
裏を返せば、「教員免許がないと不利になることがある」ということです。
果たして「教員免許が日本語教師に有利なのか」
このあと詳しく解説していきます。
日本語教師に学校の教員免許は有利?
日本語教師が学校の教員免許を持っていると、有利になるケースがあります。
少なくとも、働く場の選択肢が広がるのは確実。
日本語教師として働くのに、教員免許が「必須の場合」と「あるとよい場合」があります。
まずは、教員免許が必須の場合について解説していきます。
日本語教師にとって教員免許はどんな時に必要?
日本語教師に教員免許が必要なのは、学習者が外国人児童の場合です。
実際にどのような場面で必要なのか解説します。
日本語教師に教員免許が必要な場面とは?
国内の小学校、中学校に通う外国人学生に日本語を教える場合です。
主に各自治体の教育委員会によって募集が行われる日本語支援の教員で、日本語教師の資格・経験のほか、採用要件に教員免許が含まれていることがあります。
外国籍の児童生徒に日本語指導をする教員は教員免許が必須との条件、何とかならないか。免許はないが、外国語としての日本語を教える資格はある。現場は人材不足なんだから、其々の知識、経験不足を補完し合い、協同しては?もちろん日本語教師も年少者への日本語教育をしっかりと学ぶ必要はあるけど。
— 日本語+ (@nobumaro0831) November 19, 2019
日本の小学校で日本語教師として働くには、教員免許と日本語教師の検定合格or養成講座修了が条件かな?と思いきや、教員免許だけでいいのね・・・
— えむ( 'Θ' ) (@minchinatcjp) May 10, 2022
日本語教師関係の資格はいらないのか・・
教員免許とっとけばよかったなぁと後悔中・・
自治体によっては、日本語教師の資格がなくても、教員免許さえあればよい場合もあるんですね・・・
実際には自治体によって要件はさまざまで、近年は教員不足からか教員免許がなくてもよいケースも増えている印象があります。
ただ、どちらかといえば、英語やスペイン語、ポルトガル語などの語学力が必要なケースが多いです。
とはいえ、「教員免許があれば尚可」のように、教員免許保持者を歓迎する求人情報もまだまだ多いです。
また、インターナショナルスクールの求人でも、採用要件として教員免許が課される場合があります。
日本語教師で、教員免許持ってる方って割といらっしゃると思いますが、インターナショナル・スクールで子どもたちに日本語を教えるという働き方もあります。英語も活かせますし、是非‼
— まれ@沖縄を旅する日本語教師✈ (@mar_55555) June 25, 2021
インターナショナルスクールいいよって日本語教師時代に言われたなそういえば。でも私に若年層の教育はな…教員免許もないし。 >RT
— suika@目黒マドンナ (@raki723) October 2, 2023
このように、外国人児童を対象とする学校では教員免許が必要とされるケースもあり、教員免許がないために応募資格を満たせず後悔している日本語教師がいるようです。
教員免許が要件になくても、「児童に教えるのは恐い」という日本語教師もいるんですね。
児童を対象とするなら、教員免許が必要なのはなんとなくわかる気がしますよね。
でも、教員免許が必要なちゃんとした理由があるはず…
次に、なぜ外国人児童を対象とした日本語教育の場面で教員免許が必要なのか、もう少し詳しく解説していきます。
留学生と児童に対する日本語教育は何が違う?
日本語教育において学習者が児童の場合、特に何が違ってくるのでしょうか?
国内でもっとも対象者の多い留学生と比較してみたいと思います。
日本語教師に求められる資質・能力
日本語教師に必要な知識・スキルについては、平成31年に文化審議会国語分科会が示した報告書に対象者別に示されています。
これをもとに、留学生と児童に対する日本語教師の資質・能力の違いを以下の表にまとめました。
日本語教師【初任】に求められる資質・能力 | ||
---|---|---|
留学生 | 児童生徒等 | |
・専門分野の学習に必要な指導 ・進学・就職(進路指導) ・ICT等の多様なリソース活用指導 ・他者と協働した自律的・主体的な学習の支援 | 【知識】・成長発達の特徴への理解 ・生育環境による影響への理解 ・日本の教育制度 ・学校の児童受入れ態勢、支援の仕組み ・児童の言語習得・運用の特性 ・日本語と教科等を関連付けた教育 | 【知識】|
・プログラムに基づく適切な指導計画 ・専門分野の学習への効果的な指導 ・自律学習促進、主体的に学ぶ力の育成 ・ICT等の多様なリソースによる教育実践 ・様々な規模・形態のクラス管理・運営 | 【技能】・年齢、能力、文化的背景に応じた学習活動の設計 ・計画に即した、個に応じた指導 ・教科等と日本語との統合的な学習支援 ・生活に関連付けた教材教具の工夫、指導 ・学校、地域、家庭等での活動や将来を想定した指導 | 【技能】|
・チームティーチングに対する理解 ・教師間の連携・協力 ・進路選択での担当者との連携、指導 ・自律学習促進、主体的に学ぶ力の育成 ・国内外の社会状況の変化への関心 ・地域社会や他者とのつながりの持つ意味を理解し、社会とつながる機会提供に努める | 【態度】・学校、地域、家庭など多様な角度から日本語の使用・習得状況を捉える ・担当教師、学校関係者、保護者、地域関係者と円滑に協働した学習支援 ・多文化家族の背景を理解し、寄り添う ・自身が指導する立場であり、多数派であることを理解し、自身のものの見方を問い直そうとする | 【態度】
留学生を対象とする場合、「専門分野への学習支援」「進路指導」「主体的な学習への支援」「ICT活用」に重点が置かれています。
学習者の今後のキャリア支援に対する知識・スキルが日本語教師に求められているのですね。
一方、児童に対する場合、「児童の成長発達・生育環境への理解」「児童の言語習得の特性理解」「日本の教育制度、学校、地域、家庭等に対する知識・理解」が求められます。
日本語教師には、成長著しい児童特有の指導や児童の周辺環境に配慮した支援に対する知識・理解・態度が必要ということですね。
このように、外国人児童に日本語を教えるには、日本語教育に関することだけでなく、公教育や児童教育に関する専門知識も身につけていることが重要です。
では、日本語教師養成課程と教職課程で学ぶ内容は具体的にどう違うのか、次に解説します。
日本語教師養成課程と教職課程の違い
大学や養成講座の日本語教師養成課程では、「社会・文化に関わる領域」「教育に関わる領域」「言語に関わる領域」について、日本語教育の現場で必要な知識・スキルを学びます。
養成課程のカリキュラムは、文化審議会国語分科会が示した「日本語教育人材の養成・研修の在り方について(報告)改訂版」に沿って構成されており、基本的に成人の外国人学習者を想定した内容になっています。
一方、教職課程では、各教科に関する知識・スキルとは別に、共通で学ぶべき内容として学校教育・児童教育全般に関わる科目を含むカリキュラムになっています。
各大学の教職課程は、文部科学省設置の検討会が平成29年に示した「教職課程コアカリキュラム」に基づいています。
日本語教師養成課程にない教職課程特有の内容としては以下のようなものがあげられます。
抜粋:「教職課程コアカリキュラム」平成29年11月17日 教職課程コアカリキュラムの在り方に関する検討会
- 学校に関わる社会状況の理解と課題・教育施策への理解
- 公教育制度の意義・原理・構造・目的・仕組み
- 学校と地域との連携
- 学校安全への対応
- 幼児・児童・生徒の心身の発達の課程
- 幼児・児童・生徒の学習の課程
- 障害など特別の支援を必要とする児童等への理解・支援
上記以外にも教職課程で共通して学ぶ事項はありますが、外国人児童に対する日本語教育で必要とされる特有の知識・スキルは教職課程でしか身につけることができないのです。
そうなんですよね。年少者への公教育の場では何を教えるにしてもまず子どもの発達とか心理についての知識や理解が必要だと私も実感してます。
— JIE (@ikuty_S) February 21, 2023
賛成です。私は教員免許持ってない日本語の検定合格のみで小学校の指導員ですが、日本語の知識より児童の発達についての勉強ばかりすることになります。今は発達障害の外国児童やグレーのお子さんも多く、その見極めや対応までただの日本語教師に投げるのは正直危険です。
— キョクアジサシ🐦 (@s_paradisaea) February 20, 2023
外国人児童に対する日本語教育の現場では、日本語教育よりまずは公教育や児童教育に関する理解が必要なんですね。
日本語教師資格と教員免許を両方取得するメリットは?
ここまでで、外国人児童に日本語を教えるには教員免許が有利なことがわかりましたね。
では、それ以外のメリットとしてどのようなものがあるのでしょうか?
日本語教師が教員免許を持つことの主なメリットは4つです。
- 国内外での就職の幅が広がる
- 日本留学試験の対策指導ができる
- 将来的なキャリアアップにつながる
- 一般の就職活動にも有利になる
以下、それぞれ解説していきます。
なお、国語教師の資格・経験・スキルが有利なのかについては、以下の関連記事で詳しく解説しています。
国内外での就職の幅が広がる
国内の日本語学校では学校の教員免許が採用要件になるというのは聞いたことがありません。
このため、日本語学校で働くのであれば、特段有利に働くことはありませんが、教育全般に関心があり幅広い専門知識を持っていることはアピールできるでしょう。
また、当然ですが、日本語教師だけでなく学校教員として就職できる可能性もあるわけなので、就職の幅は広がります。
海外においては、日本語教師として働くにあたり、特に就労ビザの要件として教員免許が必要なことはないようです。
ただ、国によっては、初等教育や中等教育で日本語教育が行われているため、小学校や中学校の場合、採用の要件として日本の教員免許が求められる場合もあるとかないとか…。
賛成です。私が今中国で日本語教師ができているのも三流女子大とはいえ大卒だから。すぐに勤務先が決まるのも親を疑わず中高の教員免許を取得しておいたから。対して勉強しない娘に4年間という時間と学費をくれた両親には感謝です。これがいわゆる良い大学ならもっと…やりたいことがないなら大学に!
— 夢象(浙江省寧波市) (@ababyelephant71) July 25, 2022
このほか、海外にある日系の日本人学校で教科を教える場合は日本の教員免許が必要です。
これは日系日本人学校では日本の学習指導要領にもとづいて教育が行われているからです。
いずれにしても、日本語教師と教員免許のダブルライセンスは就職の幅を広げることになるのは間違いないでしょう。
日本留学試験の対策指導ができる
日本留学試験とは、外国人学生が日本の大学に入学するために必須の試験です。
科目は「日本語」「理科」「数学」「総合科目」の4科目。
志望大学・学部・学科の指定する科目を受験します。
外国人学生が日本の大学に入るには日本語能力だけでなく、基礎学力も必要なんです。
なお、理科は物理・化学・生物のなかから2科目選択、数学は2種類のコースから1コース選択。
総合科目はいわゆる「地理歴史・公民」にあたります。
試験レベルは、日本の大学入試共通テスト(旧センター試験)と同等です。
数学・理科・社会の教員免許を持っていれば、日本留学試験の対策指導できるスキルはあるでしょう。
日本語学校のなかで対策授業も担当できたり、副業で外国人学生向けの塾で働くこともできるでしょう。
将来的なキャリアアップにつながる
日本語教師として外国人児童にも教えられる知識・スキル、そして経験を持っていることは、キャリアアップしていくにはとても大きな強みになります。
さまざまな日本語教育の現場でもその知識・スキルが活きてくるでしょう。
また、大学院に進学した場合、より幅広い分野から研究テーマを選定でき、教員免許所持者にしかできないより専門的な研究ができる可能性があります。
将来的には研究者の道もめざせるかもしれませんね。
一般企業の就職にも有利!?
一般企業でも、出版業界や通信業界など教育に関連する業種への就職活動には活かせそうです。
また、教員免許は国家資格です。
大学で専門の道を究め、国家資格を取得したことは一般企業の就職活動の際にもアピール材料になるでしょう。
ただし、面接で「なぜ学校の先生にならなかったのですか?」と突っ込まれたときに、しっかりと説明できる準備は必要です。
教職課程を通して身につけたコミュニケーション能力やプレゼン能力などをうまくアピールできれば、就職につなげることができるでしょう。
日本語教師資格と教員免許を両方取得することのデメリットは?
日本語教師の資格に加えて、教員免許も取得すると大きなメリットがあります。
できれば、大学在学中に両方取っておきたいものですよね。
でも、ダブルライセンスの獲得にはデメリットもあります。
デメリットがなかなか重そうです…
ダブルライセンスをめざそうとする方は、デメリットもしっかりと考慮したうえで、よく考えて決めたほうがよさそうです…
デメリットはズバリ3つです。
- 両立が大変
- バイトやサークル活動ができないかも
- 就職活動に支障がでるかも
それぞれ解説していきます。
両立が大変
ダブルライセンスをめざす大学生の方は、教職課程を取りつつ、日本語教師養成課程を主専攻または副専攻しようとするでしょう。
すると、スケジュール的にも体力的にもかなりタフになります。
国語科の教員免許と日本語教師に必要な授業一つも被ってなくて笑う。こりゃどっちも取るのは無理だ
— 4号 (@RIKKAyongou) April 6, 2019
教員免許取得に必要な単位数(学士)は、中高で67単位以上です。
そして、日本語教師養成課程の主専攻で45単位以上、副専攻だと26単位以上…
卒業要件単位(124単位以上)に含まれないものもあるので、取得単位数は尋常じゃありません。
気を付けないと、最悪の場合、共倒れの可能性もあるわけですね…
なお、追加にかかる学費の相場は10万円程度で、経済的な負担も…
両立するには相当な覚悟と努力が必要です。
バイトやサークル活動ができないかも
教職課程だけでもスケジュール的にかなりタイトになります。
このため、アルバイトやサークル活動に割ける時間がなくなってしまう可能性があります。
教職課程経験者からはこんな声があがっています…
教職課程を取られる予定の皆様、忙しいサークルや部活動はできないと思ってくださいね 空きコマはほぼなくなりますので
— 🌸🎀誕生日のとくるり(特ルリ) (@rurilight) January 1, 2014
教職課程を取ったからといって、バイトやサークルが全くできなくなるわけではないですが、結構きつそう…
バイトやサークルに入れる日数や時間帯が限られてしまいますね…
スケジュールを考えて、よく選ばないといけないですね…
さらに日本語教師養成課程となると…
バイトやサークルは大学時代にしかできない経験でもあるので、慎重に選びましょう。
就職活動に支障がでるかも
スケジュール的に就職活動に支障が出てしまう可能性があります。
大学のカリキュラムにもよりますが、教職課程と就職活動のスケジュールの都合がつかず、困ってしまう大学生もいるようです。
私は文系大学を卒業しています。
— 綾子5013(Ayako)✨🪡🧵✨ (@CrossStitch_aya) October 14, 2023
4年生の前期の早いうちには卒論のテーマを決めて文献などを探し、データなどを集めて、夏休みに集計し、分析してゼミの先生に借り論文をチェックして貰ったり。
教職課程を取っていたので4年生で教育実習に行ったり、就職活動もして忙しく走り回っていましたよ😒
就活と教職課程両立がそもそも不可能なのに(就活の山場と実習が被る)そんな無理ゲーに自ら挑もうとしてるの謎すぎるそもそも要領悪いダメ人間なのに、、、‼️カーーーーッ‼️
— ぼの (@sekiyuounaruyo) September 13, 2023
教育実習と就職活動の時期が重なってしまうケースも…
幅広く就職活動をしようと思っている学生さんにはかなり不利な状況に追い込まれる可能性もありそうです。
日本語教師資格と教員免許に関する疑問
日本語教師と教員免許|もしどちらかを選ぶならどっち?
日本語教師の資格と教員免許、大学の間にできればどちらも取りたいけど、メリット・デメリットを考えた結果、どちらかにしようと思う方もいるでしょう。
甲乙つけがたく、もし選ばなければならない場合、どちらの資格を取ったらいいのでしょうか?
どちらかを選ぶなら、教員免許の取得をおすすめします。
理由は簡単、「日本語教師の資格はいつでも取れるのに対し、教員免許は大学でしか取れないから」です。
元日本語教師が言うのもなんですが、やはり教員免許は大学でしか取れない貴重な資格ですからね…
何かを公教育で「指導」するとなると教員免許が必要っていうのは絶対に覆ることがなさそう。
— サトミ (@satoyan3) August 6, 2019
教員免許をとってから日本語教師の資格はとりやすいけど、その逆ってハードルが高すぎ。教員免許で仕事をして、リタイヤ後日本語教師資格…ってなったら日本語学校と同じような年齢層に
今から日本で日本語教師をしたい人は教員免許を優先的にとったほうがいいのかも。なぜなら養成講座や日本語教育能力検定より、教員免許のほうが取得のハードルが高いと思うし、小中高の求人には教員免許はだいたい必須。だからわたしも今通信で取ろうとしてる。(でも亀のあゆみ🐢)
— わかば@日本語教師とライター (@saeriwakabaya78) February 24, 2022
社会人になってから後悔して、大学に入りなおして教員免許を取ろうとしている人もいるぐらいです。
大学でしか取れない資格は、大学生のうちにとっておきましょう。
どうしても両方取りたい場合はどんな方法がおすすめ?
いくら両立が厳しいとわかっていても、やっぱり両方取りたいという方もいるかもしれません。
社会人になってからだと資格1つでさえ取るまでに時間と労力がかかるのも事実です。
最初から教員免許を取るつもりで日本語教師の資格も取りたいなって思ってたけど、
— Lucky 217 (@lucky_bj21) November 20, 2017
2つ同時に取るのはさすがに無理かなって思って諦めた。
でも今すごく後悔。両方中途半端になるよりはましかもしれないけど😔
諦めるべきじゃなかった
あとあと後悔しないためにどうしても両方取っておきたい方には、大学では教職課程を取り、日本語教師の資格は養成講座で取りましょう。
養成講座のメリットは大きく3点あります。
- 6か月程度で資格が取れる
- 通信講座で通学回数を最小限にできる
- 手厚い就職サポートが受けられる
大学で日本語教育課程を履修するよりも、短期間で通学回数が少なく就職にも結び付きやすいのがメリットです。
しかも、養成講座のほうが実践演習の量が多いので、就職後即戦力として日本語教師デビューができますよ。
ただ、養成講座には50~70万円程度の費用がかかります。
これだけは我慢するしかありません。
無理に大学での両立を図って、共倒れするよりましです。
空いた時間でバイトして受講料を稼ぎながら、サークル活動もして、教員免許も取り、大学生活を充実させましょう。
日本語教師に教員免許は有利! でも慎重に考えて!
日本語教師に学校の教員免許があると有利なのは確かです。
ただし、どの程度有利に働くかは、キャリアプランによって違います。
改めて、日本語教師資格と教員免許を大学で取るメリットとデメリットをおさらいします。
メリット | デメリット |
---|---|
外国人児童に教えるなら必要 国内外での就職の幅が広がる 将来的なキャリアアップにつながる 一般の就職活動にも有利 | スケジュール面・体力面で両立が困難 バイトやサークル活動が制限される 就職活動に支障をきたす可能性も |
大学生のみなさん!
大学生活は人生1度きりです(2度以上の人もいますが…)。
充実した大学生活を送りつつ、将来のキャリアプランをしっかりと見据えて、慎重に決断しましょう!
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