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日本語教師になるためには、養成講座や大学の教育課程を履修する必要がありますが、それなりの費用がかかるところがネックですよね。
でも、無料で日本語教師の資格を取得できる方法が存在します。
それは、「職業訓練」を利用して養成講座を修了することです。
職業訓練を活用すれば、経済的な心配をせずに専門的なスキルを身につけることができるので、ぜひ検討してみましょう。
ただ、「職業訓練」と言われてもどういうものかよくわからないし、「無料ってことは何か裏があるのでは?」と思ってしまいますよね。
- 職業訓練って何?
- 無料で養成講座を受講するための要件は?
- どこまでの範囲が無料になる? かかる費用は結局いくら?
- 失業手当をもらいながら受講できる?
- 職業訓練を受講する際に気を付けないといけないことは?
- 選考試験があるって本当? 難易度は?
- 途中でやめることはできる?
- 一般の養成講座と何が違うの?
この記事では、こんな疑問にお答えして、職業訓練を活用して無料で日本語教師の資格を取得する方法を解説していきます。
職業訓練を活用して、キャリアを再スタートするチャンスをつかみましょう。
- 職業訓練についての概要
- 職業訓練で無料になる範囲とかかる費用
- 職業訓練を受けるうえでの注意点
- 一般の養成講座との違い(メリット・デメリット)
- 職業訓練受講までの流れ
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無料で日本語教師の資格が取れる方法とは
日本語教師になるための道として、以下の3つの方法があります。
- 四年制大学卒 + 日本語教師養成講座420時間を修了
- 大学(大学院)における主専攻または副専攻で日本語教育課程を履修
- 日本語教育能力検定試験に合格
このなかでも、日本語教師養成講座は、誰でも受講でき、比較的短期間で専門知識と実践的なスキルを身につけることができるので、資格を得る手段としては魅力的です。
ただ、養成講座にはかなりの費用がかかりますよね。
通常、養成講座を受講する際には50~60万円程度の費用がかかりますが、実は無料で養成講座を受講する方法が存在します。
その方法とは、職業訓練を活用することです。
職業訓練とは、失業者や転職を考えている方々に専門的なスキルを提供するプログラムで、その一環として日本語教師養成講座も提供されています。
この手段を活用することで、費用の心配なく日本語教師へのステップを踏み出すことができます。
この記事では、職業訓練を通じて無料で日本語教師の資格を取得する方法の詳細を解説していきます。
職業訓練とは
職業訓練は、求職者やスキルアップをめざす人が、就職に役立つ知識やスキルを習得できるプログラムです。
ハローワークを通じた公的な支援制度のため、訓練にかかる費用は原則として無料です。
この職業訓練は、「ハロートレーニング」と呼ばれ、失業保険を受給している求職者を主な対象とする「公共職業訓練」と、失業保険の受給資格がない求職者を対象とする「求職者支援訓練」の2種類があります。
訓練の目的とする業種や資格の種類は多岐にわたっており、通常、2か月から6か月間の期間で受講するコースが主流ですが、中には2年間の長期コースや有料コースもあります。
日本語教師になるための職業訓練とは?
職業訓練の一環としての日本語教師養成講座は、求職者支援訓練として実施されています。
求職者支援制度は、再就職・転職・スキルアップをめざすことを目的として、無料で職業訓練を受けることができる制度です。
制度の主な対象要件は以下のとおりです。
- ハローワークへの求職申込みをしていること
- 雇用保険被保険者・雇用保険受給資格者でないこと
- 求職の意思と稼働能力があること
主な対象者は、雇用保険に加入していない自営業者やフリーランス、パートタイマーの人です。
収入がある在職者でも制度の利用が可能なケースがあります。
この制度を活用すれば、職業訓練を無料で受けられるほか、ハローワークによる就職サポートを受けることもできます。
カリキュラムについても一般の養成講座と同等の内容で、日本語教師になるために必要な知識とスキルを身につけることができるため、訓練終了後日本語教師として働く道が開けます。
職業訓練にかかる費用は? どこまで無料になる?
では、実際に講座受講にかかる費用はどの程度なのでしょうか?どこまでの範囲が無料となるのでしょうか?
求職者支援制度を活用した場合、日本語教師養成講座の受講料は無料です。
ただし、テキスト代については有料で、1~2万円程度かかります。
また、講座の受講方法は基本的に通学のため、訓練施設に通う交通費がかかります。
ただし、収入や世帯状況など一定の要件を満たせば、生活のための給付金や訓練施設までの交通費などの追加の給付を受けることもできるので、事前にハローワークに確認しましょう。
訓練にかかる費用について、一般の養成講座にかかる費用と比較してみました。
求職者支援制度(職業訓練) | 一般の養成講座 | |
---|---|---|
入学金 | 無料 | 数千円~数万円 |
受講料 | 無料 | 約50~60万円 |
教材費 | 1~2万円程度 | 数万円 |
施設費 | 無料 | かかる場合あり (数千円~) |
交通費 | 一定要件で支給(上限額あり) | 実費負担 |
こうしてみてみると、求職者支援制度が使えれば、費用をかなり低く抑えることができます。
対象者になりそうであれば検討してみる価値は大いにあるでしょう。
無料で職業訓練を受ける際の注意点
カリキュラム内容も一般の養成講座と大きな違いはなく無料で受講できるとなれば、いいことづくめのような気がしますが、職業訓練で日本語教師養成講座を受講する際の注意点がいくつかあります。
- いつでもどこでも受講できるわけではない
- 選考試験を通過しなければならない
- すべての回に出席しなければならない
- 就職先は自分で探すつもりで就職活動をする
いつでもどこでも受講できるわけではない
求職者支援制度は国の制度のため、全国のハローワークで利用することができますが、コースやプログラムは地域によってさまざまです。
特に日本語教師養成講座は数が少なく、開講している地域はかなり少ないようです。また、募集時期も不定期の場合があり、開講時期も限られているのが現状です。
受講を検討する際には、こまめに募集情報をチェックしつつ、自分の希望に合う時期に受講できるか、通える範囲かをよく確認する必要があります。
選考試験を通過しなければならない
職業訓練は対象要件を満たせばだれでも受講できるわけではなく、選考試験に合格する必要があります。
このため、不合格の場合、改めて挑戦するか、他の方法を検討する必要があります。
選考試験の内容は、筆記試験や面接試験です。
倍率はその時の定員や応募人数によりますが、場合によってはかなり高い倍率になることもあるようです。
ちなみに職業訓練は人気のクラスだと倍率高いです。
— なす (@yyyameko) October 29, 2023
IT系は人気で私が受験した時は3倍くらいで、筆記試験と面接があったから倍率高めのクラスを希望してるなら対策はした方がいいかも。
なんで職業訓練で倍率2.5倍やねん
— 寒味 (@mental_1457) October 23, 2023
無料であるからには、「講座を受講し就職する意思があるか」を事前に厳しく審査されると考えるべきで、それなりの覚悟をもって選考試験に臨まなければなりません。
すべての回に出席しなければならない
職業訓練は全出席が基本です。
万が一のやむを得ない欠席の場合でも8割以上の出席が修了の要件です。
そのため、講座の受講を中断したり途中で辞退することはできません。
一般の養成講座を開講するスクールであれば、振替受講やeラーニングによるサポートがあります。
受講を中断しても再受講制度があるなどバックアップシステムが充実しているスクールもあります。
しかし、職業訓練の場合、養成講座並みの学習サポートはないと考えてよいでしょう。
就職先は自分で探すつもりで就職活動をする
日本語教師の資格を取得できても就職先は自分で決めなければなりません。
訓練受講中は原則として、月1回ハローワークでの職業相談を受ける必要があります。
一般の養成講座を受講した場合、日本語教師に特化した求人が豊富にあります。
また、系列の日本語学校の紹介や内部採用、海外の教育機関とのつながりなど、スクール独自のパイプを駆使した手厚い就職サポートが魅力です。
一方、職業訓練の場合は、ハローワークによる就職支援があるとはいえ、養成講座スクールほどの手厚いサポートまでは望めません。
ハローワークのサポートを受けながらもあまり頼りすぎず、訓練期間中のできるだけ早い段階からこまめに求人サイトなどで情報をチェックし、自分の力で就職活動を積極的に行いましょう。
職業訓練で日本語教師をめざすメリット・デメリット
職業訓練受講の注意点を踏まえて、メリット・デメリットについて、一般の養成講座と比較してみました。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
職業訓練 | 無料で訓練を受けられる 要件を満たせば、給付金が受け取れる | 募集時期が不定期 訓練場所が限られている 選考試験がある 受講方法は通学 |
養成講座 | 複数のスクールから選べる 希望の時期に受講を開始できる 受講方法が選べる 学習サポートが充実している 手厚い就職サポートが受けられる | 費用が50~60万円程度かかる |
どちらもメリット・デメリットがありますが、職業訓練の最大のメリットは「費用負担が大幅に抑えられる」ことです。
職業訓練の場合、要件を満たせば、実質的な負担は教材費のみです。
一般の養成講座と比べると、数十万円もの費用を抑えることができるので、お金の心配をする必要はほぼないと言っていいでしょう。
また、要件があえば生活にかかる給付も受けられるため、講座の受講費用だけでなく生活費の不安も軽減されます。
一方で、職業訓練にはデメリットも結構あります。しかも、自分の力ではどうにもできない要素が多いです。
職業訓練は無料であるからには、それなりの制約もあるので、自分のペースで確実に資格を取得し就職したいのであれば、一般の養成講座を受講することをおすすめします。
職業訓練開始までの手続きと流れ
住所地を管轄するハローワークへ行き、求職申込み手続きをします。
ハローワーク担当者に対し、職業訓練を受けたい旨の申出を行い、制度の概要や受講可能な訓練プログラムの説明を受けます。
受講を希望するプログラムの申込み手続きをします。
訓練実施機関による選考試験を受験します。試験内容は、筆記試験、面接などです。
ハローワークから選考合格の通知が来たら、晴れて訓練を受講することができます。
職業訓練を受けられない場合はどうすればいい?
- ハローワークに相談したら対象要件に該当しなかった
- 要件には該当するけど、希望の時期・場所があわなかった
- 選考試験を受験したけど不合格だった
検討したにもかかわらず、職業訓練を受けられない場合は、一般の養成講座の受講を検討しましょう。
一般の養成講座を受講する場合、ハローワークの教育訓練給付金制度を活用できれば、最大10万円給付されます。
職業訓練ほどではありませんが、費用負担がかなり軽減されるので、活用を検討しましょう。
以下の記事では、教育訓練給付金について詳しく解説しています。
このほか、以下の記事では、ひとり親向けの給付金や自治体独自の給付金制度など、費用を抑えるための方法をまとめてごご紹介しています。
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15校を徹底的に比較しています。養成講座選びの参考にお読みください。
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以上、職業訓練で日本語教師になる方法について解説しました。
費用面でとてもうれしい求職者支援制度ですが、注意点やデメリットもあります。
一般の養成講座とも比較検討しながら、後悔しない講座選びをして、日本語教師として活躍できるといいですね。
・職業訓練とは、就職やスキルアップを目的とした公的支援制度。日本語教師をめざす場合は、求職者支援制度を利用することができる。
・求職者支援制度の主な対象要件は、雇用保険非加入者・非資格者で就職の意思があること。
・失業手当を受給しながら訓練を受けることはできない。
・職業訓練の受講料は無料。かかる費用は教材費・交通費のみ。条件次第で生活費や交通費の支給を受けることもできる。
・注意点は「募集時期・場所が限定的」「選考試験合格が必要」「全回出席が基本」「就職活動は自己責任」。
・選考試験があり、必ず受講できるとは限らない。受講開始後途中で辞退することはできない。
・一般の養成講座と比較すると、費用面では圧倒的に職業訓練に分があるが、デメリットも多い。
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