この記事では、イタリアで日本語教師になるために必要な情報を解説します。
イタリアはヨーロッパのなかでも長い歴史を持つとともに、食・ファッション・建築などさまざまな魅力に溢れた国です。
そんなイタリアで1度は暮らしてみたいと思ったことがある人も多いでしょう。
イタリアでも日本文化への関心は高く、多くの人が日本語を学んでいます。
でも、イタリアの日本語教育についてはあまり知られていません。
まずは、イタリアの日本語教育を知るところからはじめましょう!
この記事では、イタリアで日本語教師として働くことに興味を持っている方に対し、こんな疑問にお答えします。
- イタリアの日本語教育の需要はどのくらい?
- イタリアで日本語教師になるにはどんな方法がある?
- イタリアの求人状況は?
- イタリアってどんな国?
イタリアの日本語教育事情、必要な資格要件、求人探しの方法、イタリアの基本情報まで、イタリアで日本語教師として働くために知っておくべきことを詳しく解説します。
興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
- イタリアで日本語教師として働くことに興味がある方
- すでにイタリアに住んでいて、日本語教師に挑戦してみたい方
- イタリア語能力を活かして、イタリアで働いてみたいと思っている方
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イタリアの日本語教育事情
イタリアにおける日本語教育は、19世紀後半に始まり、主要大学で次々に日本語講座が開設されました。
20世紀末には中等教育機関でも日本語が導入され、2000年代初頭には異文化交流を目的としたプロジェクトを通じて日本語教育が拡大しました。
近年では、日本文化への関心の高まりと共に、中等教育機関や一般向け教育機関でも日本語学習の機会ができてきています。
新型コロナウイルスの影響でオンライン化が進みましたが、対面授業への回帰も進んでいます。
最新の調査(2021年度)の教育段階ごとの学習者数・教師数内訳は以下のとおりです。
イタリアにおける主要な学習者層は高等教育機関で学ぶ大学生です。
多くは日本語専攻の学生ですが、専攻外の学生も日本語を学ぶ機会が増えているようです。
また、語学学校などの公立・民間日本語学校で学ぶ成人層も一定数見受けられます。
イタリアでも、日本のアニメやマンガなどの文化をきっかけに日本語を学ぶ人も多く、学習の動機や目的は多様化しています。
次に、イタリアにおける日本語教師の需要について解説します。
イタリアでの日本語教師の需要
イタリアでは日本語教師の需要がどの程度あるのか・・・
気になるところですね。
学習者数および教師数について、近年の動向を分析しながら、イタリアにおける日本語教師の需要を解説していきます。
イタリアの日本語学習者数
イタリアの日本語学習者数は8,387人(国際交流基金「2021年度 海外日本語教育機関調査」)。
ここ10年ほどは7,000人から8,000人台で推移していて、微増傾向にあります。
もともとイタリアでは日本に関心を持っている人も多く、学習目的の多様化とオンライン学習の普及により、日本語教育の需要は一定程度保たれているといえるでしょう。
では、日本語教師はどの程度必要とされているのでしょうか?
次に日本語教師の状況について見ていきます。
イタリアの日本語教師数と日本人教師の割合
国際交流基金の調査によると、イタリアで活動する日本語教師は186人(「2021年度 海外日本語教育機関調査」)。
そのうち、ネイティブの日本人教師の割合は6割程度で、人数も多くありません。
日本人教師について教育現場ごとの現状を把握するため、教育段階別の現地人教師と日本人教師の数を以下の表にまとめました。
教育段階 | 現地人教師 | 日本人教師 |
---|---|---|
初等教育 | 0人 | 0人 |
中等教育 | 9人 | 8人 |
高等教育 | 46人 | 50人 |
学校教育以外 | 16人 | 59人 |
日本人に限らず、日本語教師が大学と語学学校に集中しています。
そのうち、日本人教師の割合が高いのは語学学校です。
とはいえ、それほど多くないのが現状です。
イタリアで日本語教師になれる方法は存在するのでしょうか?
このあと、イタリアで日本語教師になるための具体的な方法と求人の探し方について解説していきます。
イタリアで日本語教師になるには?
結論から言えば、日本人がイタリアで日本語教師になるのは非常に難しいです。
それでも求人は全くないわけではありません。
イタリアで日本語教師をするには、少なくとも以下の資格・能力が必要です。
- 日本語教師資格 ※いずれか
・日本語教師養成講座420時間修了
・大学(大学院)において日本語教師養成課程を主専攻(副専攻)
・日本語教育能力検定試験に合格 - イタリア語能力
日本語教師資格はもちろん、間接法で日本語を教えられるレベルのイタリア語ができないと難しいです。
そのうえで、イタリアで日本語教師になるための方法は以下の3つです。
- 大学の教員
- 日本語学校の講師
- インターン / ワーキングホリデーに参加
それぞれのルートを解説します。
1 大学の教員
イタリアの大学で日本語を教える職に就くには、日本または日本語に関する専門分野について、修士号以上の学歴が必要です。
また、日本語を教えるだけでなく、専門分野についての教鞭をとれるだけのイタリア語の語学力も必要です。
以上の条件を満たしても、イタリアで大学の准教授以上の職に就くのは非常に困難とされています。
日本語は人気とはいえ、英語や他のヨーロッパ諸語と比較すると、ポストの数が限定されています。
海外の大学の求人情報は、日本語教師求人サイトに掲載される場合があるため、日々こまめにチェックしましょう。
2 日本語学校の講師
イタリアでは、公営団体や民間団体が運営する語学学校で日本語コースを設置している学校があります。
それほど多くはありませんが、ローマやミラノ、ナポリなどの大きな都市には数校あるイメージです。
ただし、求人の多くは、すでに就労可能なビザを持っている日本人を対象としています。
また、非常勤の雇用が多く、無給のボランティアのケースもあります。
求人情報を見つけたら、内容をよく確認しましょう。
なお、就労可能なビザがない方は、次に紹介するワーキングホリデーを検討しましょう。
求人情報については、現地の情報を頼りにするしかないのが現状です。
場合によっては、日本語教師の求人サイトに掲載される可能性もあるので、念のためチェックしておきましょう。
3 インターンシップ / ワーキングホリデー
イタリアは日本とワーキングホリデー制度に関する協定を結んでいます。
ワーキングホリデービザを取得してイタリアに長期滞在し、日本語教師アシスタントなどのアルバイト先を見つけて活動するか、ボランティアで活動する方法が考えられます。
ただし、ワーキングホリデー制度は年齢が30歳までである必要があります。
ワーキングホリデー制度で現地の日本語学校の求人を探す場合は、基本的には自分で現地の求人情報を探すことになりますが、ワーホリエージェントの就職サポートでアドバイスを受けることも可能です。
イタリアってどんな国?
国名 | イタリア共和国 |
---|---|
首都 | ローマ |
人口 | 5,885万人(2023年、イタリア統計局) |
面積 | 302,068㎢(日本の約80%) |
気候 | 地中海性気候 |
通貨 | ユーロ ※1ユーロ=約160円 |
宗教 | カトリックほか |
言語 | イタリア語 |
イタリアは、南ヨーロッパに位置し、地中海に面する共和制国家です。
イタリアは、古代ローマ帝国の中心地であり、ルネサンスの発祥地でもあります。
世界遺産にも登録されているローマ、フィレンツェなど歴史ある都市が数多くあります。
また、ピザやパスタなどの美食、ファッションの都ミラノ、水の都ヴェネツィアなど、多様な魅力が詰まった国です。
国土は豊かな自然に恵まれており、アルプス山脈、アペニン山脈、地中海沿岸などの美しい景観を楽しむことができます。
イタリアは観光立国として、毎年世界中から多くの観光客が訪れています。
そんなイタリアで日本語教師として生活するために必要な基本情報を解説します。
歴史
イタリアの歴史は、紀元前8世紀にロムルスとレムスが都市国家ローマを建国したことに始まると言われています。
イタリア半島には、エトルリア人、ラテン人、ギリシア人、フェニキア人など、さまざまな民族が暮らしていました。
ローマは次第に勢力を拡大し、地中海世界を支配する大帝国へと成長していきました。
4世紀、ローマ帝国は東西に分裂し、西ローマ帝国は5世紀に滅亡。
その後、イタリア半島では、東ゴート王国、ランゴバルド王国、フランク王国など、さまざまな王国が興亡しました。
11世紀頃、イタリア半島では、フィレンツェ、ヴェネツィア、ミラノなどの都市国家が台頭し、商業や文化の中心地として繁栄。
ルネサンス(文芸復興)と呼ばれる、文化の黄金時代でもありました。
19世紀、サルディニア王国を中心にイタリア統一運動が起こり、1871年にイタリア王国が成立しました。
20世紀には、2度の大戦、ファシズムの台頭、戦後の復興など、激動の時代を経験しました。
戦後、イタリアは民主主義国家として再出発し、欧州連合(EU)の創設メンバー国となりました。
現在、イタリアは、EUの主要メンバー国として、経済や文化の面で重要な役割を果たしています。
気候
イタリアは、南北に長い国土のため、地域によって気候に差がありますが、春と秋は全域で温暖で過ごしやすい季節となります。
北部はアルプス山脈により寒冷な冬と温暖な夏が特徴で、特に冬季はスキーが楽しめるほどの豊富な降雪があります。
中部は地中海性気候で、冬は穏やかで湿潤、夏は暑く乾燥し、ローマやフィレンツェなどの都市では、夏は特に観光客に人気です。
南部およびシチリア島、サルデーニャ島は温暖で、夏が長く乾燥し冬は非常に穏やかです。
この地域では、地中海の美しい海岸線と共に、1年を通じて温暖な気候を楽しむことができます。
通貨
イタリアでは現在、通貨としてユーロ(€)が流通しています。
レートは1ユーロ=約160円。
かつてはイタリア・リラを使用していましたが、2002年にユーロへの切り替えが行われました。
国内では、特に現金が広く利用されているものの、大都市や観光地域ではクレジットカードやデビットカードの利用も普及しています。
国内の至る所にATMがあり、外貨からユーロへの両替も主な空港、銀行、両替所で可能です。
しかし、小さな商店や地方ではキャッシュレス決済ができないことがあるため、日常的に少量の現金を持ち歩くことが良いでしょう。
公用語
イタリアの公用語はイタリア語です。
イタリア語は、古代ローマ帝国のラテン語から派生した言語です。
中世以降、イタリア半島の各地域で独自の発展を遂げ、19世紀のイタリア統一後、全国共通の公用語として定められました
特に南北で言語の違いが顕著で、地方によっては独自の言語や方言が存在し、公式な場以外では日常的に使われています。
さらに、サルデーニャ島ではサルデーニャ語が公用語として認められています。
まとめ
以上、イタリアで日本語教師として働くために必要な情報を解説しました。
- イタリアの学習者数は微増傾向で、学習目的が多様化している
- イタリアで日本語教師になるには、日本語教師資格とイタリア語能力がまず必要
- イタリアの求人情報は非常に少ない
- 求人はすでに就労可能なビザを持っている日本人を対象としたものが多い
- 就労可能なビザがない場合は、ワーキングホリデーの活用を検討
イタリアで日本語教師になるには、日本語教師資格を持っていると有利です。
日本語教師としての専門知識を身につけるとともに実践力を鍛えることができる日本語教師養成講座を受講することをおすすめします。
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<全国主要都市で開講>
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