この記事では、ミャンマーで日本語教師として働きたいと思っている方に必要な情報を解説します。
ミャンマーは今なお急激な経済発展を続けている世界でも数少ない国のひとつです。
近年、日本語学習者も急増しており、日本語教師にとって非常に魅力的な国です。
一方、政治・社会面では東南アジア諸国のなかでも独特の課題を抱えています。
このため、ミャンマーで日本語教師として働くためには、ミャンマーについて理解を深めておく必要があります。
この記事ではこんな疑問にお答えします。
- ミャンマーで日本語教師になるにはどんな資格が必要?
- 就労ビザの取得要件は?
- 給料はいくらぐらい?
- ミャンマーの日本語教育の需要はどのくらい?
- 就職活動にはどんな方法がある?
ミャンマーという国の概要から、必要な資格要件、就労ビザの取得方法、日本語教師の給料事情、就職活動の方法まで、ミャンマーで日本語教師として働くために知っておくべきことを詳しく解説します。
興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
- ミャンマーで日本語教師として働きたい方
- これから日本語教師としてミャンマーに赴任することが決まっている方
- 海外で働いてみたいと思っている方
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ミャンマーで日本語教師になるには?
ミャンマーは東南アジアに位置しながら、日本人にとっては政治・外交面で閉鎖的なイメージのある国家かもしれません。
一方でミャンマーは以前から「アジア最後のフロンティア」と呼ばれており、長年にわたり外国資本の流入が少ないながら人口規模が大きいことから、ビジネスチャンスを広げるために進出している企業も多く、今後の経済発展が期待されている国です。
また、ミャンマー人の持つ親切心溢れる気質から、ミャンマーは「微笑みの国」ともいわれています。
ミャンマーで働くための主な要件は以下のとおりです。
ミャンマーの主な日本語教師勤務要件 | |
---|---|
学歴要件 | |
日本語教師 資格 | ・日本語教師養成講座修了 ・大学の日本語教師養成課程を主専攻(副専攻)履修・卒業 ・日本語教育能力検定試験合格 |
資格・要件 | その他・実務経験 |
(月収) | 給与目安1,000US$~ |
ここでは、ミャンマーで日本語教師として働くために必要な就労ビザの取得要件と日本語教師資格について解説します。
就労ビザ
日本人がミャンマーで働き長期間滞在するには、ビザの取得が必要です。
一般的には、商用ビザ(Business Visa)を取得します。
商用ビザにはシングルビザ(10週間)とマルチプルビザ(半年間・1年間)の3種類があります。
これらのビザはミャンマー企業への就職が決定していることが要件で、雇用主からの推薦状などが必要となります。
特に学歴要件や収入要件の基準はありませんが、現地の政情により審査基準等が突然変更になる可能性も大いにある国のため、就職が決まったら勤務先と連携して入念に準備しましょう。
必要な日本語教師資格・経験
ミャンマーにおける日本語教師としての採用要件については、多くの求人では日本国内の日本語学校等で必要な要件と同等の資格が必要とされています。
- 日本語教師養成講座修了
- 大学(大学院)において日本語教師養成課程を主専攻(副専攻)
- 日本語教育能力検定試験に合格
このほか、学歴は少なくとも大卒以上、教師経験もあればなおよいでしょう。
ミャンマーでの日本語教師の需要
ミャンマーにおける日本語教師の需要は大きくはありませんが、一定程度あるといえます。
しかし、ミャンマーでは時折政情が不安定な時期があり、その状況によって日本語教師の需要が変化する恐れがあります。
最新の調査結果から解説します。
ミャンマーの日本語学習者数
ミャンマーの日本語学習者数は19,124人(国際交流基金「2021年度 海外日本語教育機関調査」)。
世界第16位、東南アジア諸国のなかでは6番目に位置しています。
国際交流基金が3年に1度実施している調査結果を見ると、2015年度から2018年度にかけて急激に学習者が増えていることがわかります。
これは、2011年に軍政から民政に移管したことにより、多くの日系企業が進出するとともに、日本語学校や技能実習生送り出し機関などの日本語教育機関が急増したことが主な要因です。
もともとミャンマーは親日的な国で、日本に憧れを持つミャンマー人も多いとされています。
しかし、コロナ禍と2021年の軍事クーデターによる軍政以降、再び政情が不安定となり、日本語教育機関んが減少。
これにともない、学習者数も減少したと考えられます。
ミャンマーでは今も政情不安が続いており、今後の日本語教育への影響も予断を許さない状況です。
では、次に日本語教師の状況についても見ていきます。
ミャンマーの日本語教師数
国際交流基金の調査によると、ミャンマーで働く日本語教師は896名(「2021年度 海外日本語教育機関調査」)。
そのうち、ネイティブの日本人教師は145名で約16%です。
日本語教師についても同様に、ミャンマーの政治社会状況が大きな影響を受けています。
日本語教師のうち日本人の割合はここ数年16%から18%程度のため、教師数の総数が増加すれば、これに伴って日本人教師の需要も高まってくることが期待できるため、今後のミャンマーの政治社会状況を注視していく必要があります。
ミャンマーの日本語教育事情
ここでは、ミャンマーで日本語教師として働くために知っておくべき現地の日本語教育事情について解説します。
ミャンマーにおける日本語教育は、1964年に国立外国語学院(現ヤンゴン外国語大学)で日本語学科が設置されたことに始まります。
1997年にはマンダレー外国語大学も設立され、現在もこれら2校で日本語専攻課程が設置されています。
また、1980年代後半からは日本人ボランティアによる日本語教室が始まり、1990年代以降はミャンマー人による日本語教育機関も増加。
2011年の民政移管後は日本語学校数が急増し、日本語能力試験の受験者も増加しています。
しかし、2021年の政治的混乱により多くの日本語教育機関が閉鎖。
その後少しずつ回復しつつある状況です。
最新の調査(2021年度)の教育段階ごとの学習者数・教師数内訳は以下のとおりです。
ミャンマーでは初等教育および中等教育段階で日本語教育が実施されていません。
このため、上表のように、日本語学習者の大半は学校教育以外の場で学ぶ人たちです。
日本語教師の需要もほぼ同じ傾向で、民間日本語学校や技能実習生送り出し機関などの日本語教育機関に活躍の場があります。
ミャンマーにおける日本語教師の給料・待遇
ミャンマーにおける日本語教師の給与としては1,000US$から1,500US$程度でのスタートが多く、現地通貨チャットでの受取りです。
ミャンマーの物価は日本より安く、食費は現地のミャンマー人と同等のものであればかなり低く抑えられます。
待遇面では基本給のほか、賞与支給・有給休暇付与・残業代・住宅手当・医療保険・渡航費用支給などがあるため、求人情報をよくチェックしましょう。
ミャンマーの日本語教師求人情報の探し方
ミャンマーにおける日本人教師の求人はそれほど多いわけではないため、限られた方法で粘り強く探していく必要があります。
ミャンマーの求人情報を見つける方法としては、養成スクールに入ってくる情報と自分で求人サイトで探す方法があります。
アジアの求人を専門とした以下のサイトは過去の求人情報も閲覧できるため、就職活動に役立つサイトです。
https://kamome.asia/ | 中国やアジアで人材紹介事業を展開する中国法人が運営する日本人向け海外転職サイト。 中国のほかミャンマー、ベトナム、タイなどアジアの求人情報を幅広く取り扱っている。 現地情報や海外転職ノウハウに関するコラムも豊富で、求人情報以外でもアジアへの転職をめざす人にとって参考になる。 |
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以上のほか、日本語教師向けの求人サイトでも掲載される場合があります。
以下の関連記事では、日本語教師向けの求人サイトを紹介しています。
ミャンマーってどんな国?
国名 | ミャンマー連邦共和国 |
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首都 | ネーピードー |
人口 | 5,797万人(2023年推計、米中央情報局) |
面積 | 676,578㎢ |
気候 | 熱帯性モンスーン気候 |
通貨 | チャット(MMK) ※1チャット=約15円 |
宗教 | 仏教、キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教など |
言語 | ビルマ語(ミャンマー語)、ほか各民族の言語(シャン語、カチン語など) |
歴史
ミャンマーの歴史は、紀元前1000年頃に始まったと考えられています。
当時、ミャンマーには、モン族やピュー族などの諸部族が居住し、独自の文化や政治体制を持っていました。
11世紀半ば頃、ビルマ族が台頭し、ミャンマー史上初の統一王朝であるパガン王朝を建国。
仏教を国教とし、領土はカンボジアまで拡大、ビルマ文字を制定するなど、パガン王朝の時代はミャンマーの黄金時代と呼ばれ、文化や経済が大きく発展しました。
しかし、13世紀末にパガン王朝が滅亡すると、ミャンマーは再び分裂、小国が分立しました。
16世紀頃、タウングー王朝が台頭し、ミャンマーを再統一してビルマ族の勢力を拡大し、東南アジアの覇権を握りました。
18世紀にコンバウン王朝が成立するとさらなる拡大を遂げ、ビルマ史上最大版図を実現。
しかし、19世紀にはイギリスとの3度にわたるビルマ戦争に敗北して英領インド帝国に併合され、イギリスによる植民地支配が始まりました。
20世紀に入ると独立運動が展開されインド帝国から分離、戦時中の日本支配を経て、イギリスとの交渉の末1948年に完全独立を達成しました。
独立直後から少数民族の反乱やクーデターが相次ぎ、政情は不安定で、長く軍事独裁体制が続きました。
たびたび起こる民主化運動も軍事政権により鎮圧されてきましたが、2011年に民政移管が実現。
2015年にはアウンサンスーチー氏率いる国民民主連盟(NLD)が選挙で圧勝し、政権交代しました。
しかし、2021年に軍部によるクーデターが発生し、ミャンマーは再び軍政下に。
いまだ政情は不安定で、民主派と軍事政権との間に緊張が続いており、日本語教育への影響も懸念されています。
気候
ミャンマーは、熱帯性モンスーン気候に属しています。
年間を通して高温多湿な気候ですが、南部から北部まで、地域によって気候が異なります。
南部は年間降水量が多く湿潤な気候ですが、北部は年間降水量が少なく乾燥した気候です。
ミャンマーには雨季と乾季の2つの季節があります。
5月から10月ごろにかけて雨季となり、南西モンスーンの影響で降水量が多く、年間降水量の約80%がこの時期に集中します。
乾季は11月から4月ごろで、北東モンスーンの影響により乾燥した気候になります。
気温は高く30℃以上の日が続き、特に平野部では3月から5月にかけて非常に高温になることがあります。
一方で北部や山岳地帯は寒暖差が大きく、朝は肌寒く感じることもあります。
通貨
ミャンマーの通貨は、チャット(MMK)。
1チャットから1万チャットまでの紙幣が発行されています。
硬貨も存在しますが、インフレのためほとんど使われていません。
日本円とチャットのレートは、1チャット=約0.067円。
しかし、国内の政治の不安定性や国際関係の影響でチャットの価値も不安定で、レートの変動が大きいのが現状です。
できるだけ最新の情報を入手することをおすすめします。
なお、ミャンマーでは大都市の一部を除きクレジットカードはほとんど使用できず、現金主義です。
また、日本円の両替はほぼできず、米ドルの良質な紙幣のみチャットへの両替ができる状況です。
レートの高い闇両替も横行しているため、両替の際には注意が必要です。
公用語
ミャンマーの公用語はビルマ語(ミャンマー語)です。
ミャンマーは多民族国家ですが、ビルマ族が多数を占めるため、国民の大多数がビルマ語を第一言語としていて、政治、教育、メディア等で主に使用されています。
標識や看板等はほぼビルマ文字のみで表記されています。
外国人観光客が多いスポットを除いては英語併記がないため、ミャンマーで生活するにはビルマ文字の理解が必要です。
ビルマ文字は独特の円形を基調とした文字のため、ビルマ語を学ぶ際に最初につまづきやすいポイントです。
ミャンマーで働く場合には、渡航前に基本的な文字と会話を習得しておくことをおすすめします。
まとめ
以上、ミャンマーで日本語教師として働くために必要な情報を解説しました。
- ミャンマーで日本語教師になるには日本語教師資格が必要
- 求人数は多くはないが、日本語教師の潜在的な需要は高い
- 給与は月収1,000~1,500US$からが一般的
- 求人情報は多くないため、地道に求人サイトを確認すべき。
- 政情により状況が変化しやすいため、特に政治社会情勢に留意する必要がある
ミャンマーで日本語教師になるにはまず、日本語教師の資格要件を満たす必要があります。
日本語教師としての専門知識を身につけるとともに実践力を鍛えることができる日本語教師養成講座を受講することをおすすめします。
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