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日本語教師になるための方法について解説します。
現在、日本語教師の国家資格は存在しません。
ただ、日本語教師として就職したり活動するためには、一定の要件が必要であることが多いです。
その要件とは何か・・・解説します。
なお、2024年4月から日本語教師が国家資格化することが決まっています。国家資格化について知りたい方は以下の関連記事をお読みください。
- 日本語教師になるための3つの方法
- ①日本語教師養成講座修了
- ②日本語教育能力検定試験合格
- ③大学(大学院)での日本語教育課程卒業
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日本語教師に免許はない!?
日本語教師という職業には、学校の教員免許のような免許資格はありません。
ただし、留学生を受け入れる国内の日本語学校(法務省告示校)で日本語教師として働くためには、以下のいずれかの要件を満たす必要があります。
- 四年制大学を卒業し、日本語教師養成講座(文化庁届出受理講座)修了
- 日本語教育能力検定試験に合格
- 大学または大学院で日本語教育を専攻(副専攻)履修して卒業
法務省告示校以外で働く場合は、上記要件を満たす必要はありませんが、無償のボランティア活動以外で働く場合は、採用の要件とされている場合が多いのが現状です。
このため、日本語教育業界では、これら3つのいずれかの要件を満たしていることが、「日本語教師の資格」とみなされています。
なお、「学校の教員免許との違い」「教員免許のメリット・デメリット」については、以下の記事で詳しく解説しています。
日本語教師をめざすための方法とは
日本語教師になるための3つの方法について、その特徴を以下の表でまとめてみました。
方法 | 特徴 | 学習期間 | 費用 |
日本語教師 養成講座 | 実践演習が充実している 受講方法(通学・通信)が選べる 受講プラン(スケジュール)が選べる 手厚い就職支援を受けられる 数十万円の費用がかかる | 6か月~ 1年程度 | 50~ 70万円 |
日本語教育 能力検定試験 | 費用があまりかからない 専門知識があることの客観的な証明ができる 試験の難易度が高い 実践経験が積めない 就職支援が受けられない | 6か月~ | 17,000円 (受験料) |
大学(大学院) 【日本語教育学 専攻(副専攻)】 | 専門知識を深く学べる 学士(修士)の資格が取れる 卒業後すぐに日本語教師として働ける 実践演習がやや不足 学費が高い 卒業までの期間が長い | 1~4年 | 数百万円 |
3つの方法それぞれに特徴があり、メリット・デメリットがありますが、これから日本語教師をめざす人には、現場に必要な知識と技術がバランスよく学べる日本語教師養成講座の方法が最もおすすめです。
以下、3つの方法について解説していきます。
日本語教師養成講座を修了する
日本語教師としての資格を取得するにあたり最もポピュラーな方法が、日本語教師養成講座(文化庁届出受理講座)を修了することです。
日本語教師として働くにあたり、現場で必要な実践的な知識・技術を身につけることができます。
講座内容は、理論科目と実践科目に大きく分かれています。
理論科目では、日本語教育に関する専門的な知識を学びます。
実践科目では、模擬授業などの演習形式の授業を通して、身につけた知識を実際に活用するための訓練を行い、教壇に立つための実践的な力を身につけていきます。
受講期間は6か月から1年程度が一般的です。
最短で3か月で修了できるコースを設置しているスクールもあります。
受講方法は通学が基本ですが、特に理論科目においてはeラーニング学習が普及してきており、自宅でいつでもどこでも受講できるため、仕事や家庭の都合で忙しく通学が難しい人でも修了できるプランも充実しています。
カリキュラム構成は国の指針に基づき、日本語教師として必要なスキルを習得するものになっています。
しかし、クラス編成を少人数制にしてよりきめ細かいサポート体制を行ったり、就職を有利にするために検定試験対策講座を設置して日本語教育能力検定試験の合格もサポートするなど、各スクールが特色を出しています。
また、養成講座受講の大きなメリットが、手厚い就職支援を受けられることです。
求人情報の提供から採用試験のための具体的なサポートまで面倒を見てくれるため、各スクールの修了後の就職率も高くなっています。
費用は、50万円から60万円程度が一般的です。
検定試験対策などのオプションがつく場合、それ以上かかる場合があります。
なお、スクールの割引制度や、ハローワークの給付金制度が活用できる場合があります。
日本語教師養成講座の資料を無料で請求する >>>日本語教育能力検定試験に合格する
日本語教育能力検定試験は公益財団法人日本語国際教育支援協会が運営している、日本語教師として実践に必要な基礎的な知識と能力を測るための民間試験です。
国家試験ではありませんが、信頼性のある難易度の高い試験です。
検定試験は年1回10月に筆記試験で行われます。
3部構成の試験を合計4時間実施するというハードな内容です。
出題範囲も非常に広く、日本語教育に関する分野横断的な専門知識が求められます。
合格率は例年30%前後と、3人に1人しか合格できない難易度の高いものです。
合格のために必要な勉強量は相当なもので、確実に合格するには6か月程度の期間は欲しいです。
試験の専門性と難易度の高さから、業界では「検定試験」と呼ばれており、検定試験合格は日本語教師としての専門知識を持っていることのステータスになっています。
一方で、試験形式が筆記試験のみのため、検定試験合格のための勉強だけでは実際に教壇に立つための実践経験を積むことができません。
また、合格したとしても即就職につながるわけではなく、就職活動は自分で行わなければなりません。
このため、検定試験は、日本語教師としてのスキルアップや就職の幅を広げることを目的として、養成講座修了または大学(大学院)卒業資格と併せて取得することをおすすめします。
大学(大学院)で日本語教育課程主専攻(副専攻)
日本語教師をめざす3つのルートのなかでも、最もハードルが高いといえそうです。
主専攻で45単位以上副専攻で26単位以上の履修が必要です。
主に理論分野中心のカリキュラムの大学が多い傾向ですが、実習に力を入れて実践力を養うカリキュラム構成の大学もあるようです。
当然ですが、大学卒業には4年間、学費もかなりかかります。
養成講座と比べると、期間も費用も圧倒的にかかりますが、その分長い時間かけて専門的に深く学ぶことができ、学士の資格も同時に取得できます。
現在高校生の人で、これから大学受験を迎える場合は、日本語教師をめざして大学進学を考えてもよいでしょう。
また、すでに四年制大学を卒業した人向けに、1年間で単位を履修し資格を取得する教育課程を設置している大学もあります。
資格取得後の進路は?
日本語教師の活躍の場は以下のとおり、多岐にわたります。
【国内】
・日本語学校 ・大学の留学センター ・技術実習生の研修センター ・企業
・公立の小中学校 ・インターナショナルスクール ・地域の日本語教室
【海外】
・日本語学校 ・小学校、中学校、高校、大学 ・日系企業
・海外派遣プログラム(青年海外協力隊、国際交流基金EPAなど)
このように、日本語教師の活躍の場は多様で、働くための要件や採用方法はさまざまです。
日本語教師をめざすための学習をしている間にも、将来の目標に向けて、積極的に就職活動を行うことが必要です。
日本語教師になるには養成講座の受講がおすすめ
以上、日本語教師になるための3つの方法を中心に解説してきました。
3つの方法にはそれぞれメリット・デメリットがあります。
これから日本語教師をめざす人は、専門知識が学べて実践経験を積むことができ、就職のサポートも受けられる日本語教師養成講座を受講するのがおすすめです。
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